中華IT最新事情

中国を中心にしたアジアのテック最新事情

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

第2世代に移り始めたライブコマース。タオバオ達人の時代からCEOライブの時代へ

ライブコマースの著名配信者と言えば、薇娅と李佳琦。しかし、その驚異的な販売力の魔法が消え失せる事態が起き始めている。ライブコマースのホットスポットは、抖音、快適などのショートムービーや小紅書などの垂直ECに移り始めていると品閲網が報じた。 ラ…

月給1.7万元がひとつの目標。ごく普通のITエンジニアはいくらもらっているのか

中国のエンジニアの報酬の話になると、どうしても大手テック企業の並外れた高給の話が伝わりやすい。しかし、ごく普通のITエンジニアはいったいいくらぐらいの報酬をもらっているのだろうか。CSDNでは、ITエンジニアに対する広範囲の調査を行なった結果を「2…

ガソリンスタンドもデジタル人民元に対応。正式運用まで実証実験が着々と進む

中国石油のガソリンスタンドがデジタル人民元に対応をした。ガソリンスタンドには以前から独自のガソリンカードが普及をしていたため、スマホ決済もあまり使われない場所になっていた。そこにデジタル人民元が利用できるようになることは、デジタル人民元の…

ECがビジネスモデルの変革期に突入。TikTokライブコマースによる「興味EC」「アルゴリズムEC」とは

「まぐまぐ!」でメルマガ「知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード」を発行しています。 明日、vol. 078が発行になります。 今回は、興味ECについてご紹介します。 興味ECとはあまり聞いたことがない言葉だと思います。具体的には、2021年4月…

テスラの中国販売数がさらに下落。尾を引き続けるテスラブレーキ問題

テスラの中国での5月の販売数が2万1936台となり、販売数シェアも2月のピーク時の22.3%から11.9%にまで下落をした。テスラのブレーキに対する不信感が影響していると見られる。しかし、専門家はブレーキの不具合ではなく、EV特有のワンペダル操作に人間側がま…

大人気の火鍋チェーン「海底撈」に異変。コロナ後、半数の店舗が営業再開できず

変態的接客で大人気だった海底撈に異変が起きている。コロナ終息後に、多くの料理店が営業再開をする中で、海底撈は半数程度の店舗しか再開できていない。原因は人材不足だと餐飲老板内参が報じた。 変態的接客で大人気になった火鍋チェーン「海底撈」 コロ…

内在する欲求に対して商品リコメンドをするTikTokのEC。「興味EC」「アルゴリズムEC」という新しいECのスタイル

中国版TikTok「抖音」内のECが急成長をしている。TikTokのリコメンドアルゴリズムを活用し、消費者の内在する欲求に訴えかける商品リコメンドが可能になっているからだ。この抖音ECは、「興味EC」とも「アルゴリズムEC」とも呼ばれ、伝統的な商品検索方式のE…

ソーシャルEC「拼多多」躍進の理由のひとつは、ジャック・マーの油断?

我的電商故事は、拼多多が躍進をしたのは、アリババの創業者、ジャック・マーの油断があったからだと主張する。アリババのEC「淘宝網」と「天猫」は、まったく異なる路線のECであるのに、運営を完全分離しなかった。そのため、タオバオの運営が天猫に引きず…

中国でも増えるフリーランスITエンジニア。WeChatミニプログラムが生存空間を創出した

中国でもフリーランスのITエンジニアが増えてきている。その多くが、WeChatミニプログラムの開発に携わっている。技術的なハードルは低く、大学に進学できなかった人にもチャンスが生まれていると深圳特区報が報じた。 中国でも認知されてきたフリーランスエ…

あらゆる商品を1時間以内にお届け。即時配送が拡大する理由とその難しさ

「まぐまぐ!」でメルマガ「知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード」を発行しています。 明日、vol. 077が発行になります。 中国の都市部では、黄色いユニフォームの美団(メイトワン)、青いユニフォームのウーラマのライダー=騎手が電動バ…

アリババに続き、フードデリバリー「美団」も独禁法違反で調査

アリババの独禁法違反処罰に続き、今度は美団が調査をされている。飲食店に対し、美団と専属契約を結ばないと検索順位やキャンペーンなどで冷遇をするという行為を行った疑いがもたれている。実態はどうなのか。燃財経は、美団と契約をしていたことがある4人…

金と技術は出しても、口は出さない戦略で、ECを成長させるテンセント

中国第2位のEC「京東」の大株主はテンセントで、株式比率は創業者の劉強東より大きい。しかし、京東は種類株を発行していて、テンセントの議決権は4.5%に過ぎない。テンセントは、ECに対して、金と技術は出すけど口は出さない戦略で、ECを育てることに成功し…

四川省で9億円のイーサリアムを盗んだ男は、高卒の独学ハッカー

四川省内江市で、5500万元(約9.4億円)相当の暗号資産イーサリアムが盗まれる事件が起きた。その犯人は、高卒で自分で暗号資産技術を学んだ男性であったことから話題になっていると紅星新聞が報じた。 禁止でも取引される暗号資産 中国での暗号資産の取引は…

EVシフトの陰で、廃棄バッテリーが問題化。リサイクルは確立しても、闇に流れる廃棄バッテリー

EVシフトが本格化すると同時に、廃棄バッテリーによる環境汚染が指摘されている。EVメーカーはリサイクルの仕組みを確立しているが、多くの廃棄バッテリーがこの正規ルートに乗らないことが問題だと央視網が報じた。 EVシフトで廃棄バッテリーによる環境汚染…

永輝の新小売スーパーが大量閉店。原因は、コロナ禍よりも需要に合わせた変化をしなかったこと

永輝が運営している新小売スーパー「超級物種」が大量閉店し、店舗数が半減している。コロナ禍の影響とも言えるが、コロナ禍で消費者の需要が変わったのに、業態を変化させなかったことが真の原因だと南方都市報が報じた。 永輝の新小売スーパーが大量閉店 …

無人カート配送が普及前夜。なぜ、テック企業は無人カートを自社開発するのか?

「まぐまぐ!」でメルマガ「知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード」を発行しています。 明日、vol. 076が発行になります。 中国版TikTok「抖音」(ドウイン)を見ていると、よく見かけるのが「守衛vs騎手」の仁義なき戦いの映像です。 大学、…

アリペイのビジネスは大幅縮小か。金融業界と同等の規制を受けることに

アリババのスマホ決済「アリペイ」は、建前上はアリババ独自のポイントを扱うサービスであり、金融サービスであるかどうかが曖昧なまま規制の網をかいくぐってきた。しかし、それが金融業界と同等の規制を受けるようになる。アリペイのビジネスは大幅縮小せ…

なぜ中国テック企業は国内市場ではなく、ナスダック市場に上場をするのか?

中国テック企業は、成功をすると、その多くが米国のナスダック市場に上場をする。中国にも国内の株式市場があるのに、なぜわざわざ海外の株式市場に上場をするのか。それには6つの理由があると毒舌財経が報じた。 米国で上場をする中国テック企業 中国には、…

上海のドローンショーがギネス記録を更新。3281機が夜空に図形を描く

4月1日に上海で行われたドローンダンシングが、3281機を使って、ギネス記録を更新した。すでにドローンショーは、花火と同じように、屋外イベントとして定着をしている。しかし、交通渋滞など問題も指摘されていると書童Plusが報じた。 ドローンダンシングの…

世界のドローン市場をリードするDJI。開発したものは業界のスタンダードとなり、真似はされるが、完全にコピーすることはできない

世界の民生用ドローン市場で圧倒的な存在感を示すDJI。創業者の汪滔は、子どもの頃からヘリコプターに夢中で、大学でもヘリコプターの研究をし、DJIの創業につながった。DJIの強みは「開発したものが業界のスタンダードになる」技術開発力にあると書童Plusが…

消える団長。淘汰整理が始まった社区団購ビジネス。競争期から安定期へ

コロナ禍以降、テック企業が相次いで参入して、競争が激化している社区団購。団長を勧誘すると高額の奨励金が支払われるため、勧誘に奔走している団長も多く、それが拡大の駆動力になっていた。しかし、団長の淘汰整理が始まり、社区団購も安定期に入る兆し…

アリババをユーザー数で抜いて第1位のECとなったピンドードー。そのビジネスモデルのどこがすごいのか?

「まぐまぐ!」でメルマガ「知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード」を発行しています。 明日、vol. 075が発行になります。 今回は、ソーシャルEC「ピンドードー」についてご紹介します。 ピンドードーについては、「vol.005:第2位のECに浮…

有害コンテンツの排除よりは、優良コンテンツを増やす。TikTokが進めるプロジェクト「萌知計画」

中国版TikTok「抖音」が、青少年向けの優良コンテンツを開発する「萌知計画」を進めている。著名な科学者、教育機関、個人クリエイターなどが参加をし、子どもやその親から人気になっている。有害コンテンツの排除には限界があるため、優良コンテンツを増や…

アリペイがデジタル人民元に対応。ファーウェイなどの参入で競争が激化するデジタル人民元競争

デジタル人民元が正式運用前夜になっている。アリペイはすでにデジタル人民元に対応をした。当面の間は、スマホ決済が影響を受けることは少ないと見られているが、これを機にファーウェイ、シャオミなどのスマホメーカーが決済ウォレット市場に参入をする。…

アリペイの元気がない。ネット民からも心配される新サービスの迷走ぶり

アリペイは、過去、定期的に新サービスを投入し、その多くがキラーサービスとなることで利用者を惹きつけ、中国のスマホ決済No.1の地位を守ってきた。しかし、最近のサービスは気の抜けたようなものが多く、ネット民からもその迷走ぶりが心配されるほどにな…

アリババの社食に潜入。先端テクノロジーが使われているわけでもなく、意外に普通だった

末末很会喫は、同僚がアリババに転職をしたため、アリババを訪問した。その時に社食を利用し、そのレポートを公開している。アリババの社食は先端テクノロジーが使われているのかと思ったら、意外に普通だったという。しかし、数は多く、環境もよく、働くの…