中華IT最新事情

中国を中心にしたアジアのテック最新事情

フーマフレッシュの垂直統合シフトに、サプライヤーが大量離反。フーマに何が起きているのか?

フーマが20%以上全製品の価格を下げるという大胆な価格改定を行なっている。商品を納入するサプライヤーは利益が得られず、離反が起き、300ほどのサプライヤーが100程度にまで減少しているという。フーマは自社製造、自社販売の垂直統合モデルに移行することに挑戦していると媒体が報じた。

 

サプライヤーの離反が起きているフーマフレッシュ

アリババ傘下の新小売スーパー「盒馬」(フーマ)が、昨年2023年10月から大きな改革を行なっている。多くの商品で、20%以上価格を下げるという大胆なものだ。これで利益が取れるのか?答えは多くの商品で取れない。そのため、フーマに商品を納入するサプライヤーは300ほどあったものが、一気に100程度に減少をしてしまった。多くのサプライヤーでは利益が取れないとして撤退の道を選んだ。SKU(Stock Keeping Unit=商品種類数)も5000あったものが2000程度にまで減少をした。将来は2000から3000の間を維持するという。

つまり、価格を下げるために、サプライヤーを切り捨て、商品を絞り込んでいる。この大改革により、上場準備作業も一時的に停止している。いったフーマは何を目指しているのだろうか。

サプライヤー会議で、今後の戦略を説明する侯毅CEO。強制的な価格改定に、多くのサプライヤーから不満がでて、離反が起きてしまった。

 

ハードディスカウントへ移行するフーマ

今、中国の小売業で注目されている言葉が「ソフトディスカウントとハードディスカウント」だ。ソフトディスカウントとは、小売店が利益率を下げたり、投資資金を投入して一時的に割引をするものだ。これまでごく普通に行われてきたことで、新規の顧客を獲得することを目的にしている。一方、ハードディスカウントとは、製造コストや運営コストを下げて、恒久的に価格を下げることをいう。いわば、「いいものを安く売る」という理想の状態だが、品質と低価格の2つはしばしば矛盾をする。フーマはそれをやろうとしている。

▲フーマでは、割引などのソフトディスカウントではなく、製造コストから見直すハードディスカウントに踏み込んで、低価格を実現している。

 

低価格は施策ではなく、業態転換

フーマの侯毅(ホウ・イ)CEOは、今後のフーマの3つの戦略を発表している。それは「Low Price」「Low Cost Operation」「but Unique」だ。低価格、低コスト運営、差別化という、これまで小売業でさんざん言われてきたことだが、その本気度が違う。これまでは小売店が利益を下げたり、人件費を減らすことでこの3つを実現しようとしたソフトディスカウント戦略だった。それは結局、限界があり、原材料価格の高騰などで世の中に値上げを許容する空気感が生まれると、多くのメーカーが値上げをしていくことになる。一方で、品質の悪い安物を安く売る小売店が出てきて品質問題を起こすということを繰り返してきた。

今回、フーマがやろうとしているのはハードディスカウントで、製造まで遡ってコストダウンをしていき、いいものを安く売ることに挑戦をしている。侯毅CEOは、微博(ウェイボー)のアカウントで、「低価格は、販売施策の問題ではなく、業態の問題なのだ」と語っている。これはつまり、ソフトディスカウントからハードディスカウントに転換をするという宣言になっている。

▲新小売スーパーとして、2023年に黒字化を果たした「フーマフレッシュ」。そのフーマがハードディスカウントの低価格に挑戦をしている。

 

垂直統合を目指すフーマの挑戦

しかし、既存サプライヤーを切り捨てるという強硬策を行なってまで転換を図ることに意味はあるのだろうか。当然ながら、サプライヤーの不満は大きく、多くが離脱をしている。しかも、多くのサプライヤーが自発的な離脱ではなく「追放された」と感じている。フーマは当然ながらPB製品を増やしていき、製造から販売まで行う垂直統合モデルになっていかざるを得ない。

問題は「品質と低価格」という矛盾する2つを両立させることができるかどうかだ。一部には「最近のフーマの商品の品質は下がっている」と見る向きもあって、品質と価格の両立が難しいことが窺われる。一方、苦しみながらも垂直モデルを完成させれば、フーマはライバルに対して圧倒的な優位性を得ることになる。すでに上場が見えるところまで成長したフーマが、あえてこの時期に挑戦をしようとしている大改革に多くの人が注目をしている。

 

 

今時のチートはAIを活用する。AIチートプログラムでFPSが百発百中になる

ゲームのAIチートプログラムを開発、販売した犯罪集団が摘発された。使用されたのはAIを活用したチートで、FPSで百発百中になるというもの。AIチートの摘発としては中国で初めての事例になると中央電子台が報じた。

 

チートプログラムを使ってアカウント停止

余さん(仮名)は、FPSFirst Person Shooter)を10年近く遊んでいる。米リオットゲームが開発し、中国では騰訊(テンセント)が運営する「VAROLANT」(ヴァロラント)を楽しんでいた。ところが、ある時、ゲームのアップデートがあり、再起動してみると、自分のテンセントアカウントがBAN(無効化)されていて、ゲームを遊べなくなっている事態に直面した。

サポートに問い合わせをすると、理由は説明する必要はないが、最長で10年間、アカウントが凍結されると言われた。余さんには心あたりがあった。チートプログラムを使ったことがあったのだ。

▲AIチートプログラムを使っている様子。AIは画面の状況を解析し、自動で照準を合わせるために、百発百中になる。

 

百発百中になるAIチートプログラム

余さんがまだFPSを始めたばかりの頃、チームメイトに凄腕の人物がいた。余さんは憧れて、その技の秘密をチャットで尋ねた。すると、その凄腕の人物はあっさりとチートプログラムを利用していることを教えてくれた。それを使うと、照準が自動で行われるため、百発百中になるのだという。

余さんがネットでゲーム関連の情報を集めている時、AIプラグインというチートプログラムがあることを知った。画面をAIで解析して照準を自動で定めるため百発百中になるというものだった。それを使うと、簡単にゲームランキングをあげることができる。サブスク方式になっていて、利用するには毎月支払いをする必要があったが、余さんは誘惑に負けて、そのチートプログラムを使ってしまった。

しかし、数回使ったところで運営が察知をし、余さんのアカウントは凍結されてしまった。テンセントアカウントは、テンセントが運営するゲームすべてに共通をするものであるため、損害は大きかった。ヴァロラントだけでなく、テンセントのすべてのゲームが遊べなくなってしまったのだ。

 

チートツールの提供は刑法に触れる

余さんは納得がいかなかった。チートプログラムを開発している側では、運営に発覚することがないとうたっていた。しかし、実際はすぐに発覚をしてしまった。余さんは、復讐なのか、やつあたりなのかは別として、警察に相談をしにいった。

中国の刑法285条第3項では、「コンピューター情報システムへの侵入または違法な制御を目的としたプログラムまたはツールを提供すること」が犯罪だと定められていた。つまり、チートプログラムの開発元は罪に問われるが、それを使った余さんは規定がないため罪に問われることがない。テンセントに対する電子詐欺罪が問われる可能性もあるが、捜査に協力をすれば、大きな罪にも問われることはないようだった。

相談をされた江西省鷹潭市公安の余江区分局のサイバーセキュリティー隊は色めき立った。全国でまだ事例のないチートプログラム開発の摘発ができるかもしれない。しかも、余さんという捜査協力者がいるため、開発元にたどり着ける可能性が高い。

▲チートプログラムを使い、アカウントを凍結された余さんが警察に相談したことで、鷹潭市公安は色めき立った。主犯にたどりつける可能性があるからだ。

 

販売のアジトを家宅捜査、浮かび上がった主犯の存在

鷹潭市公安は、余さんとテンセントの運営担当者から情報を提供してもらい、チートプログラムを開発している集団をすぐに割り出した。杭州市の王某が主犯であることも確定をした。自分は開発をするだけで、販売は複数の他人に任せ、販売ネットワークはピラミッド方式になっていた。販売に加担をするものは、代理で販売してくれる人物を見つければ、その売上の数%が入る仕組みになっている。さらに、代理販売をするものはネットで見つけるようにしていたため、万が一の場合は連絡履歴をすべて削除してしまえば、公安が王某にたどり着くのは難しいとたかをくくっていた。

鷹潭市公安、杭州市公安、重慶市公安は合同チームを組織し、販売担当11人の容疑者のアジトを示し合わせて同時刻に家宅捜索と逮捕をし、コンピューター10台、ノートPC7台、スマートフォン11台を押収した。この解析から王某の存在が浮かびあがってきた。

▲AIチートプログラムを開発していたアジトの家宅捜査。見た目は普通のIT企業にしか見えない。

 

6億円を稼いだAIの専門家

26歳の王某は、AI業界で働いていた経験があり、周りからの評価も高い人物だった。しかし、野心家であり、一夜にして大金持ちになることを望んでいた。当初はAI関連で起業することを考えていたが、ある時、ゲームにAIを利用したチートプラグインの存在を知って興奮した。開発するのはさほど難しくないのに、儲かる可能性が高かったからだ。AIエンジニアの張某を引き入れて、早速チートプログラムを開発した。

売れ行きは非常によく、すぐに売上は1000万元(約2億円)を突破した。その段階で大胆にも起業をし、チートプログラムの保守と改善のために数人のエンジニアを雇用した。さらに販売網も、総代理、一級代理、二級代理などのピラミッドネットワークを構築した。摘発された時点で総売上は3000万元(約6億円)を突破していた。

王某は、AIを学び、この分野で一夜にしてお金持ちになりたいと思って仕事をしてきた。それが違法行為とは言え、現実のものになろうとしていた。しかし、王某にも予測ができなかったのは、利用者が告発をして、ある日突然逮捕されて、すべてが終わることだった。

▲主犯の王某。AI業界で働いた経験があり、AI技術で手っ取り早く大金を稼ごうとしてAIチートプログラムの開発を始めてしまった。

 

 

ボタンを押すだけでタクシーが呼び出せる。ライドシェア普及で取り残された高齢者に向けたタクシーのサービス

大都市ではライドシェアが普及をし、多くの人が使うようになっている。しかし、ライドシェアは事前に地図上で目的地を設定し、スマホ決済で料金を支払うなど、高齢者には敷居が高い。そこで、タクシー会社はボタンを押すだけでタクシーが呼び出せるサービスを始めたと北京日報が報じた。

 

高齢者には難しいタクシー、ライドシェアの配車

中国の大都市では、タクシーもライドシェアもスマートフォンで呼ぶというのが一般的になり、街中で手を挙げてタクシーを拾うということはほとんど行われなくなっている。たまにタクシーを見かけても、迎車中であることが多く、手を挙げても止まってくれない。

このような状況で困っているのが高齢者だ。今では高齢者の多くがスマホを持っているが、配車ミニプログラムを使うのは難易度が高い。難しい点は2つある。ひとつは目的地の設定だ。一般には、テキスト入力で目的地の施設名や住所を検索して、最終的に地図上で確認をして設定する。これが高齢者には難しい。なぜなら、多くの施設名は、日常生活の中では通称で呼んでおり、正式名を尋ねられてもすぐには思い出せないことがあるからだ。日常生活の中では「崇文門のところの病院」で話は通じるが、検索をする時は「首都医科大学付属北京病院」でなければ見つけられない。「崇文門 病院」で検索をしても見つからかったり、多数の選択肢が表示されてしまう。

また、住所を入れる場合も、その場所はよく知っていても、住所はわからないということがままある。「崇文門のところの病院」と認識していて、地下鉄の崇文門駅から歩いていくことはできるものの、住所と言われるとよくわからない。若い世代であれば、ウェブなどで調べて入力することができるが、高齢者にはそれが難しい。

北京市で、自宅の前でタクシーの到着を待つ高齢者。高齢者版ミニプログラムでは、現在地は自動的に設定され呼び出すだけ。行き先は乗ってから運転手に告げ、料金は降りる時に現金またはスマホ決済で支払える。

 

高齢者には銀行口座のスマホ登録もハードルが高い

もうひとつは、スマホ決済との紐付けだ。スマホ決済と配車ミニプログラムを紐づけるには、本人確認が必要になる。身分証や銀行口座を登録しておけば、難しくない操作だが、高齢者にはこの身分証や銀行口座のスマホへの登録をしていない人がけっこういる。特に銀行口座の登録は、身分証を撮影したり、パスワードを設定したりと難易度が高く、なおかついい加減に登録すると、情報が漏れてお金が盗まれてしまうという不安があり、未登録のままにしている人も多い。

 

滴滴が高齢者版配車ミニプログラムをリリース

このような問題を解決するために、ライドシェア大手の「滴滴」(ディディ)では、高齢者版のミニプログラムを用意している。起動すると、自動的に現在地が設定され、あとは、呼び出しボタンをタップするだけの簡単操作だ。これでタクシーが呼び出され、タクシー到着までの時間やナンバー、運転手の名前などが記載されたショートメッセージが送られてくる。

目的地は設定する必要はなく、タクシーがきてから、口頭で告げる方式だ。料金は到着をしてから、現金またはスマホ決済で支払うことができる。

▲滴滴の高齢者版ミニプログラム。現在地は位置情報を見て、自動的に設定される。利用者は真ん中の大きなボタンを押すだけでいい。行き先と料金支払いは乗車後に運転手に対して行う。

▲高齢者版ミニプログラムでタクシー配車を頼むと、到着するタクシーのナンバーなどが記載されたショートメッセージが届く。これもわかりやすいと高齢者から好評だ。

 

家族が代わりに配車依頼をすることもできる

この他にも、高齢者を助けるさまざまな機能が用意されている。ひとつは「代叫」(代理呼び出し)だ。高齢者の家族などが、自分のスマホから高齢者に変わってタクシーを呼び出すことができる。この時、料金は「自分のスマホ決済から払う」「乗車する人が現金/スマホ決済で払う」のいずれかを選ぶこともできる。また、連絡先も呼び出しをした人の携帯電話番号、乗車する人の携帯電話番号の選択ができる。

家族が高齢者の代わりにタクシーを呼ぶというのが一般的だが、高齢者施設などのスタッフが代わりにタクシーを呼ぶことにも使われる。

▲好評なのが代理呼び出し。家族などが高齢者の代わりにタクシーを呼び出すことができる。連絡先や支払いを誰をするかなどは、呼び出した人または乗車する本人のいずれにも設定できる。家族が遠い場所にいてもタクシーの代理呼び出しが可能。

 

地域でも高齢者の利便性を高める工夫

また、以前と同じように、コールセンターに電話をして、電話でタクシーを手配する方法も利用できる。ただし、この場合、5元程度の迎車料金が必要になるため、高齢者の間では利用があまり進んでいない。そこで、滴滴などでは高齢者専用のコール番号を用意し、迎車料金を取らない仕組みを始めている。

また、地域では、高齢者のためのタクシーポイントを整理し、その情報をタクシー会社やライドシェアと共有をするということを始めている。地域内にある病院や介護、食事支援などの施設について、タクシーが停車するポイントを定めた。高齢者が安全に乗り降りできる場所を選定している。高齢者がある施設からタクシーを使いたい場合は、コールセンターに施設名を告げるだけでタクシーがそのポイントにやってくるため、タクシーとうまく落ち合えないということもなくなる。

▲地域では、高齢者用にタクシーポイントを設置しているところもある。高齢者がタクシーを呼び出した時は、タクシーはこのタクシーポイントにやってくるため、落ち合うのに戸惑うことがない。

 

タクシーは利便性を高めることで高齢者に使ってもらえる

若い世代はタクシーではなく、ライドシェアを使うようになっている。料金が事前に確定をしており、下車時には支払いの手順を踏まずに降りるだけで、料金は自動的に支払われる。そのユーザー体験のよさからライドシェアを好む人が増えている。しかし、スマホの操作が必要になるライドシェアは、高齢者には敷居が高い。タクシーはそのような高齢者により利便性の高いサービスを提供することで、生き残りを図っている。

 

 

対話型AIでお買い物。淘宝問問の波紋。ECでは広告が不要になるかもしれない

アリババのEC「淘宝網」(タオバオ)が新機能「淘宝問問」(ウェンウェン)のテスト公開を始めた。ChatGPTに代表されるLLM(大規模言語モデル)を応用したもので、対話型で買い物のアドバイスをしてくれるというものだと周口広電融媒が報じた。

 

対話型AIを使ってお買い物「淘宝問問」

「淘宝問問」(ウェンウェン)は、ECのショッピング体験を大きく変えることになるかもしれない。現状では、まだ精度などは低く、利用者から称賛の声は聞こえてきてはいない。しかし、そう感じる理由は、すでに多くの人がChatGPTなどの対話型AIに触れているため、新鮮な驚きとまではいかないからだ。一方、逆に言えば、利用方法はすでに理解をされているため、多くの人が淘宝問問を戸惑うことなく利用している。

例えば、「休日を過ごす男性にはどのようなファッションが適切ですか」という質問をすると、問問は「スポーツファッション」「シンプルファッション」「民族ファッション」など6つの提案をしてくれる。そのうちのひとつのカテゴリーを選んで、「具体的な商品を紹介して」と尋ねると、具体的な商品を紹介してくれる。それをタップするだけで購入ページに進むことができる。

▲問問では、生活に関する基本知識を回答してくれるだけでなく、それを解決する具体的な商品を紹介してくれる。

 

基本知識を尋ねて、適切な商品を紹介してもらう

現在の一般的な使い方は、2ステップで商品に到達する使い方が多いようだ。例えば口紅であれば、「自分に合う口紅はどう選べばいいか」と質問をすると、選び方の基本知識を出してくれる。それを見た上で「100元以内の口紅をお勧めして」などと具体的な商品を紹介してもらうというものだ。現在、旅行、シルバー商品、生活日用品、食品などをカバーしているという。

▲商品を選ぶ時に、どのような点に注意をして選べばいいかと尋ねると、対話型AIが丁寧に回答してくれる。さらに、具体的な商品まで紹介してくれる。

 

広告が不要になるかもしれない世界

現在の問問の実力は、アリババが開発した対話型AI「通義」(トンイー)をタオバオ向けにカスタマイズしたというだけで特筆すべきことはない。しかし、それでいて、すでにベーシックなショッピングガイドとして機能をしていることに業界は青ざめている。なぜなら、これまでの広告モデルが不要になってしまうかもしれないからだ。

広告の最も重大な役割は、消費者に商品を認知させ、それを購入時まで維持をすることだ。マスメディア広告しかない時代は、商品名の連呼が有効だった。商品名を記憶させ、店頭で「○○をください」と言わせることが広告の最大の役割だった。

それはEC時代になってもさほど変わっていない。多くのECでは商品名を検索しなければならないので、商品名を記憶させる必要があるからだ。

それがSNSの登場により、広告の役割が変わってきた。SNS「小紅書」などでは、複数の商品を比較し、どの商品にどのような特性があるのかをわかりやすく解説する投稿が無数にある。そのような解説記事を読んで、自分に適切なものを選び、タップをすると直接購入ページに飛ぶことができる。そこでは商品名を連呼して記憶させるということはほぼ意味がなくなっている。それよりは、インフルエンサーや独自のイメージを記憶させ、そのインフルエンサーとイメージを使って商品に接続させる方が有効になっている。

 

課題解決型ショッピングへ

ところが、問問の性能と機能があがって、ショッピングコンシェルジュとして機能をするようになると、極論をすればすべての広告は必要がなくなる。タオバオは会員制であり過去の購入履歴のデータも持っている。すると、買い物ではなく、日常の相談をするだけで商品を紹介してくれる世界が実現される可能性がある。

例えば、「頭が痒いんだけど、どうしたらいい?」と尋ねると、過去の購入履歴を参照して、適切なシャンプーを紹介してくれるかもしれないし、スキンケア商品を紹介してくれるかもしれない。肌にいい食品やサプリメントを紹介してくれるかもしれない。消費者は広告を無視するようになり、直接ECにアクセスをし、対話型AIに生活上の相談をし、商品を買うようになるかもしれない。

▲現在は生活用品、食品、旅行商品、シルバー商品などをカバーしているが、最終的にはすべての商品をカバーすることになる。

 

AIは人間の代わりをするのではなく、不要な仕事をなくしていく

今まで、「AIが人間の仕事を奪う」ということが言われていて、それは人間の仕事がAIにより代替されることを想定していた。しかし、AIを活用することで、人間のウォンツやニーズとECが直結できるようになり、広告というジャンルそのものが不要になるとまではいわなくても、社会的な役割が後退することにより、多くの人の職が奪われるということが起きてくるかもしれない。業界関係者は、問問の性能や機能がどのように進化をしていくのか、注目をしている。

 

 

ソフトディスカウントからハードディスカウントの時代へ。異例のデフレ時代に突入する中国

スナック菓子のディスカウント店が急成長をしている。スーパーの3割引、4割引程度の価格で販売をするため、スーパー、コンビニから人が流れている。中国は原材料費が高騰する中で、「安くしないと売れない」状況となり、さまざまな分野で値下げが続く異例のデフレ時代に突入していると銷售与市場雑誌社が報じた。

 

ディスカウント店が急成長、対応に追われるスーパー

個人消費が低迷する中で、スナック食品を中心にしたディスカウント店が急速な勢いで店舗展開をしている。趙一鳴(ジャオイーミン、http://www.zymls.com)は2900店舗、零食很忙(リンシーヘンマンhttps://www.hnlshm.com)は4000店舗を突破した。

既存のスーパーは、この対応に追われている。大手スーパーチェーンの永輝(ヨンホイ、https://www.yonghui.com.cn/)は、スーパー内部にディスカウントコーナーを用意し、ストアインストア方式でディスカウント店を開設した。

また、歩歩高(ブーブーガオ、https://www.bbg.com.cn/)は、価格調整を行い平均15%もの値下げをした。さらに、アリババ傘下の盒馬(フーマ、https://www.freshippo.com/)も創業して8年で最大の価格改定を行い、約5000種類の消費の価格を平均20%下げた。

注目しなければならないのは、スーパーの値下げが一時的な割引やセールではなく、恒久的な価格改定であるということだ。スーパーはこれまで一時的なセールやクーポン配布などで割引をし、消費者を惹きつけてきた。しかし、今は価格そのものを下げないと競争に勝てない状況になっている。

▲スナック菓子を中心にしたディスカウント店は人気となり急成長をしている。スーパー、コンビニからディスカウント店に人が流れている。

 

ソフトからハードなディスカウントの時代へ

このような2種類の割引はソフトディスカウントとハードディスカウントと呼ばれる。ソフトディスカウントとは、利益を圧縮するなどして一時的に価格を下げることだ。利益は小さくなるが、数が売れる、客数が増えるなどのメリットがある。一方、ハードディスカウントとは製造や物流、運営のコストを下げ、価格そのものを下げることだ。小売業にとっては、すべてのプロセスを見直し、改善をしていかなければならず厳しい値下げとなる。

中国はこれまでソフトディスカウントの時代が続いたが、個人消費が低迷し、ハードディスカウントを行うディスカウント店が成長するにつれ、既存プレイヤーもハードディスカウントをせざるを得なくなっている。ハードディスカウントの時代に突入した。

▲社会消費品小売総額(個人消費に相当)とネット小売総額の額は、デフレ、不況と言われながらも減少していない。ハードディスカウントが進み、以前と同じ程度には商品が売れている。

 

他の分野でもハードディスカウントへ

このような現象が顕著なのは食料品小売りだが、その他の分野でもハードディスカウントが始まっている。例えば、カフェの世界では、瑞幸(ルイシン、Luckin)と庫迪(クーディ、COTTI)の激しい競争により、9.9元クーポンが大量配布され、それが続いている。実際の価格は20元程度であるのに、実質的にコーヒーの価格は9.9元が標準になりつつある。表面上は新規顧客獲得のためのソフトディスカウントだったが、事実上の恒久化をすることでハードディスカウントに近い形になっている。

さらにECでも、セールが日常化され、1年の2/3はなんらかのセールが行われている状態になっている。世界では原材料費の高騰などでインフレが進んでいるが、中国は2023年に入ってから消費者物価指数が下落を始め、その下落ぶりが加速をしている。異例のデフレ社会に入ろうとしている。

▲原材料費が高騰する中で、消費者物価指数は減少する傾向になっている。あらゆる商品で「安くしないと売れない」状況となり、値下げが行われている。

 

 

中国主要テック企業18社の現在。脱コロナから平常運転に戻るのに必要なこととは?

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明日、vol. 217が発行になります。

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今回は、中国のテック企業の現状についてご紹介します。

 

調査会社「胡潤」(フールン、https://www.hurun.net/)は、中国の長者番付を毎年発表していることで有名ですが、「中国企業500強」を発表することでも有名です。この企業ランキングを見ると、上位10位のうちのほとんどがテック企業またはネット企業です。具体的にはテンセント(2位)、アリババ(3位)、バイトダンス(4位)、ファーウェイ(5位)、美団(7位)、アントグループ(8位)となります。中国は、台湾は中国の一部という主張であるため、1位は台湾の積体電路製造(TSMC)ですので、非テック企業は寧徳時代(CATL、6位)、BYD(9位)、平安保険(10位)の3社だけになります。と言っても、寧徳時代はEV用のバッテリーメーカーであり、BYDはバッテリーから自動車まで製造するメーカーです。平安保険は中国のフィンテックをリードする企業です。つまり、テック企業の定義にもよりますが、テクノロジー志向の企業が上位を占めていることになります。この状況を見れば、多くの学生が理系を専攻しようと思うのも当然です。

 

このようなテック企業は、このメルマガではたびたび登場し、読者のみなさんも名前はよく耳にしているかと思います。しかし、どのような企業であるかは意外にわかりづらいものです。というのは、中国の企業の特徴として、ひとつの事業があたるとそれをコア事業にして展開をしていくため、どのテック企業も現在では幅広い事業を手掛けるようになるからです。

例えば、アリババは淘宝網タオバオ)というECからスタートをして、それと関連がある決済システム「アリペイ」が大きなビジネスになりました。また、膨大なトランザクションを処理するためにクラウド事業も大きくなっています。ECの関連で、今では白菜などの生鮮食料品も扱い、映画のチケットや旅行商品なども扱うようになり、生活関連の電子版総合百貨店のようになっています。アリババの今の事業だけをみてしまうと、広大な事業ドメインを持っている大企業に見えてしまいます。

しかし、アリババのコア事業はECとクラウドの2つです。前回の「vol.216:アリババが新小売事業を売却か?業績好調な新小売を売却する理由とは」でもご紹介したように、非コア事業の売却を検討するようになっています。もう一度、原点の姿に戻って身軽になろうとしているのです。これはアリババだけのことではなく、今テック企業の多くで原点回帰が大きなキーワードになっています。

 

テック企業を理解するには、今現在の姿だけではなく、原点は何なのか、コア事業とは何なのか、その企業の本質とは何なのかをイメージしておくことが重要になります。

そこで、今回は主要テック企業の2023年の状況をご紹介するとともに、その企業のコアとは何かという視点でもご紹介をしていきたいと思います。

紹介をすべきテック企業をリストアップしたところ18社にもなってしまいました。そのため、1社あたりに割ける分量は少なくなってしまいますが、全体を俯瞰できるようにしたいと思っています。少し長くなりましたので、お時間がなければ、気になる企業だけ拾い読みしていただければと思います。

もし、特定の企業についてもっと深掘りしてほしいというご要望がありましたら、このメールに返信をしてご一報ください。準備の時間をいただいた上で、次回以降のメルマガのテーマにしたいと思います。

 

2023年はコロナ禍が完全に終息をした年になります。コロナ禍は、どこの国でもそうですが、非常事態でした。中国のテック企業も例外ではなく、軒並み業績があがり、株価があがりました。非ネットの現業はコロナ禍で打撃を受けることになりましたから、オンライン購入が増え業績があがり、投資資金も可能性のあるテック企業、ネット企業に集中をしたからです。

2023年は、このコロナ禍バブルから平常運転に戻す年になりました。そのため、2020年、2021年から比べると現在の企業価値はどのテック企業も下がっていますが、2019年と比べると増えている企業もかなりあります。2023年は、テック企業が企業価値を減らしてリストラ旋風が吹き荒れましたが、これはテック企業の凋落が始まったと捉えると誤まることになります。コロナ禍でバブル的に膨らんだ企業価値を平常運転に戻す作業をしていると見た方が正しいのではないかと思います。後ほど、2019年からの企業価値の推移をご紹介しますので、ご自身の目で推移を確かめてみてください。

 

この平常運転に戻す作業の過程で起きているのが、創業者の復権と原点回帰です。典型的なのがアリババの創業者、馬雲(マー・ユイン、ジャック・マー)です。ジャック・マーは、2019年9月にアリババから完全引退をしました。しばらくの間は、アリババから完全に離れ、日本や香港、東南アジアなどに滞在をしていました。ところが、コロナ禍が終息をして平常運転に戻るフェーズが始まると、大株主としての影響力を活かし、アリババに対してさまざまなメッセージを送るようになります。

昨2023年9月には、アリババの社内に向けて「タオバオに戻ろう、ユーザーに戻ろう、インターネットに戻ろう」というメッセージを送ります。これは原点であるタオバオに戻るという意味で、ここでアリババはコア事業をECとクラウドの2つに定め、そのコア事業とシナジー効果のない事業の整理が始まりました。

これはアリババだけのことだけでなく、他のテック企業でも創業者の意見が重視され、原点に戻るということが起きています。

ということで、今回は、主要18テック企業の2023年の状況と今後についてご紹介をしていきます。

 

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vol.214:2023年小売マーケティングの優れた事例集。消費者への誠実さが求められる時代に

vol.215:BYDのEVは欧州市場で成功できるのか。スイスUBSの衝撃的なレポート

vol.216:アリババが新小売事業を売却か?業績好調な新小売を売却する理由とは

 

 

コンビニは業界としては成長するものの、店舗あたりの売上は減少。苦しむ個店オーナーたち

2022年のコンビニ業界の売上は3834億元(約8.0兆円)となり、年々成長している。しかし、店舗数が急増をしたため、1店舗あたりの売上は激減をしている。個店のオーナーたちは投資資金が回収できず苦しむようになっていると財経雑誌が報じた。

 

店舗数は倍増、個店売上は減少のコンビニ

中国チェーンストア経営協会が公表した「2023年中国コンビニ発展報告」によると、中国のコンビニ店舗数は2019年に13.2万店だったものが2022年には30.01万店とコロナ禍の間に倍増以上となった。売上も2556億元から3834億元(約7.8兆円)と順調に成長をしている。

しかし、一店舗あたりの売上を計算してみると、193.64万元から127.76万元(約2600万円)へと激減している。つまり、業界としては成長しているものの、各店舗の経営が苦しくなっていることがうかがわれる。

▲コンビニの店舗数と売上。コロナ禍にも負けず、毎年力強く成長をしているように見える。

 

儲からなくても契約満期まで営業しなければならない

コンビニの多くは、加盟店で成り立っている。地元の起業家などが、加盟料を支払ってコンビニチェーンに参加をし、店舗を開くというものだ。オーナーにしてみればかなり大きな額の初期投資をしているため、店舗がもうからなくなるということは死刑宣告にも等しい。

山東省済南市のセブンイレブンのオーナーである陳雲さん(仮名)も、苦しい立場に追い込まれている。売上があからず、利益がでないどころか、毎月持ち出しが出ている状況になった。契約を解除して閉店をしたいが、そうすると契約時に支払った20万元の保証金は戻ってこない。結局、考え抜いて、5年の契約満期になってから更新をしないことにした。しかし、それまでは店を開かなければならない。毎日忙しく働いて、なおかつ自分の貯蓄を店に注ぎ込んでいる。1日も早く満期がやってこないか、そればかり考えている。

▲しかし、1店舗あたりの売上を計算すると激減をしている。個店オーナーの苦しみは深くなっている。

 

他店もライバル、ディスカウント店もライバル

コンビニは業界としては成長をしているが、個店のオーナーから見ると、ますます苦しくなっている。新規出店が続くために、近隣にライバル店ができると、如実に売上が下がる。特に、同じチェーンのコンビニが近隣にできることも少なくなく、その場合、品揃えの工夫などで差別化することもできない。純粋に立地の問題で競争の結果が決まってしまい、オーナーは何もすることができず、売上が下がっていく。

さらに、強敵なのがコロナ禍で増え始めたディスカウント店だ。スナック菓子、レトルト食品、ペットボトル飲料などを大量に低価格で販売する店舗が増え始めている。

 

自分で工夫をする余地がないコンビニビジネス

もともと、コンビニは利便性が主力商品だった。近くにあって、すぐに買うことができるため、農夫泉のミネラルウォーターがスーパーでは1.5元で売られ、コンビニでは2元で売られていても、利便性を求めてコンビニで買ってくれる人がいた。しかし、ディスカウント店では1.1元で販売されている。ここまでくると、消費者は利便性よりも価格に注目するようになり、ディスカウント店で買ってしまう。しかも、スーパーもディスカウント店に対抗するために、1.5元から1.3元に値下げをしている。一方、コンビニでも2元から価格を下げてお客を取り戻したいが、価格を決めるのはオーナーではなくコンビニ本部だ。

コンビニオーナーは、店舗の経営が苦しくなっているのに、自分で工夫をすることができない。これではオーナーではなく、単なる従業員にすぎない。それなのに給料はもらえないどころか、自分の財産から毎月の赤字を補填している。

 

開店時には有望に見えるコンビニビジネス

陳雲さんは、2021年4月にセブンイレブンが済南市で最初にフランチャイズを募集した時に加盟をした第一世代のオーナーだ。当時は、2年以内に済南市に100店舗を開店するという計画であったため、非常に将来性のあるビジネスに見えた。

陳雲さんは、加盟する前に、煙台市などのセブンイレブンを調査した。2020年12月にオープンした3店鋪の開店時の売上合計は1日92万元であり、その後も単独で75万元(約1500万円)の売上を記録した店もある。

済南市初めてのセブンイレブンも開店初日は34万元の売上があった。済南市初めてのセブンイレブンということもあって、しばらくの間は、人が入りきらず、店の前には行列ができるほどだった。本部の担当者も、この立地であれば毎月5万元の利益が上がり、半年で初期投資は回収できると請け負った。

陳雲さんはこれに心を動かされて、オフィス街に空き物件を見つけ、60万元の初期投資で2021年8月にセブンイレブンをオープンした。

 

オーナーなのに、自分で経営判断ができない

しかし、開店をしてみると、コンビニというビジネスが甘いものではないことを思い知らされた。1日の売上は約4000元で、月に12万元少しになる。この中から、光熱費や店鋪スタッフの給料を払い、残るのは1万元ほど。人件費を節約するために、自分も店舗で働くが、1万元は給料としても決して高い額ではない。その上、初期投資の60万元を回収しなければならない。利益が出るのはいったいいつのことになるのかわからない。

しかも、自分では店舗経営に関して工夫できることがほとんどない。陳雲さんの店舗はオフィス街にあるために、朝から夜までお客がやってくるが、深夜帯になるとお客はいなくなる。それでもセブンイレブンは24時間営業を義務付けているため、スタッフを配置しなければならない。「深夜スタッフには月に7000元支払っていますが、基本的に仕事はありません」。単なる店番のために月に7000元を支払っている。

また、陳雲さんの店ではパンは1日に10個程度しか売れない。それでも本部は15個を仕入れるように圧力をかけてくる。頑張って15個を売って欲しいということだが、価格を自分で決めることができず、飲料とのセット販売をすることもできず、できることは何もない。毎日5個の賞味期限切れパンが生まれ、それは陳雲さんの損失となる。陳雲さんの店では、毎月5000元から6000元程度の売れ残り廃棄商品が出ているという。

 

オーナーの才覚ではなく立地ですべてが決まる

陳雲さんは、新たなコンビニの新規出店に怯えている。なぜならセブンイレブンの商品は、他のチェーンに比べて価格が高いからだ。確かに品質は高いのだが、多くの人にとってそれは気がつかない程度の差であり、他のチェーンで買い物をされてしまう。

陳雲さんは、結局、コンビニビジネスというのはオーナーの才覚ではなく、立地ですべてが決まると悟り、本部に対して移転を申請した。24時間営業をしなければならないのであれば、住宅地で地域密着できる立地の方が売上があがると判断したからだ。そして、適切な物件を探して、改装に入ったところで、本部からは移転をしても旧店舗は閉店できないという通知が届いた。結局、オフィス街の旧店舗は人に任せて、自分は住宅地の新店舗に注力をしたが、こちらでも経営は楽ではなく、しかも旧店鋪の赤字は拡大をしている。ますます、コンビニの沼にはまっていくことになってしまった。そこから逃れる方法はただひとつ。契約の満期になったら、更新をせず、大きな損を受け入れて、コンビニから脱出することだ。陳雲さんはその日がくることだけを考え、今日も店舗で長時間労働をしている。

コンビニは、業界は成長をしているのに、個店オーナーが苦しむという状況になろうとしている。