中華IT最新事情

中国を中心にしたアジアのテック最新事情

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

テック企業に蔓延する996。社会問題化する長時間労働問題

「まぐまぐ!」でメルマガ「知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード」を発行しています。 明日、vol. 057が発行になります。 「996工作制」という言葉を聞いたことがあるかと思います。996とは朝9時出勤、夜9時退社の週6日勤務ということで、い…

デリバリー企業の核心技術=配送計画アルゴリズムはさらなる改善へ

新小売、O2Oの要である即時配送騎手。出前や商品を電動バイクで、短時間で宅配する業務だ。騎手用アプリを開くと、ピックアップと配達が効率よく組み合わされた配送計画が表示されるので、それに従って配達をすればいいようになっている。しかし、現実には数…

インドiPhone工場の暴動と略奪が発生。課題が露わになるインドの製造業

iPhoneの組み立てを行なっているEMS「ウィストロン」のインド工場であるナラサプル工場で暴動と略奪が発生をした問題は、結局ウィストロン側の労働管理問題に原因があったと結論づけられた。しかし、ウィストロンの当初の主張は違っており、同様の問題は他の…

運転席がなくなった自動運転トレーラー。港湾では完全無人運転の時代に

自動車メーカー「一汽解放」の展示会に出品された港湾トレーラーが話題を呼んでいる。運転席がなくなり、そこには大容量バッテリーが積まれた完全無人運転トレーラーだ。管理をされ、走行ルートも決まっている港湾では、一足早く完全無人運転の時代がやって…

地域インフラとしての社区団購。注目される高齢者の見守りと雇用の創出の効果

大手テック企業が注目をし、資本を投下している社区団購。店舗受取型の地域密着系ECだ。元々は、物流配送網が脆弱な農村で、ECを補うものとして生まれた。しかし、今では団長と消費者のいずれもが地域住人であり、顔見知りであることから、高齢者にも優しい…

EC「京東」がデジタル人民元に対応。再び決済方式の競争が激化

デジタル人民元の大規模実証実験は、昨2020年、深圳市と蘇州市で行われた。第2回となる蘇州市の実験では、EC「京東」のオンライン決済にも対応し、配布されたデジタル人民元の44.7%が京東のオンライン決済に使われた。これにより、再びECの競争が激化するこ…

広告のコンテンツ化が進むビリビリとTik Tok

「まぐまぐ!」でメルマガ「知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード」を発行しています。 明日、vol. 055が発行になります。 今、ネット広告が大きな課題に直面しています。ネットを利用すれば、どこにでも広告が表示されることはどなたもご存…

アクティブな銀髪族。サービスを利用するだけでなく、発信も始めた高齢者

現役世代のネット人口が頭打ちになる中、注目をされているのが高齢者で、銀髪族と呼ばれるようになっている。時間があるために、熱心にネットサービスを使い、積極的に情報発信を行い、有名になる高齢者配信主も登場していると解放日報が報じた。 朝5時から…

AutoXの完全無人のロボタクシー。深圳での試験運行が始まる

深圳市で、AutoXのロボタクシーの試験運行が始まっている。安全監視員も同乗しない完全無人の自動運転を実現している。ディープラーニング専用チップを搭載したことで、自動運転の性能が大幅に向上したと新浪科技が報じた。 安全監視員のいない完全無人のロ…

大手テック企業が続々参入する地元密着系EC「社区生鮮店」

コロナ禍以降、都市の住宅街に「社区生鮮店」が急増している。主要テック企業が続々と参入をしているからだ。原則はスマホで商品を注文すると、近所の店舗に翌日配送、受け取りにいくというもの。しかし、店主も地元民であり、消費者と顔なじみになっている…

スマホアプリで実現されたARナビ「高徳地図」。画像解析により、他車両や信号も認識

地図アプリ「高徳地図」のARナビが話題になっている。フロントカメラで前方の風景を撮影し、ルートを風景映像の上に重ねて表示するわかりやすさだけでなく、車両や歩行者、交通信号を画像解析により認識をし、さまざまな注意情報をドライバーに伝えてくれる…

加入者1億人を超える「後払い、わりかん保険」。保険金の支払いは、加入者全員の投票で決める

アリババのスマホ決済「アリペイ」を運営するアントフィナンシャルのわりかん保険「相互宝」(シャンフーバオ)の加入者数が1億人を突破したものの、解約する人も増加し、難しい局面を迎えていると学覇説保険が報じた。 支払った保険金を、加入者で割り勘後…

中国のAI開発体制と2020年のAI応用例

「まぐまぐ!」でメルマガ「知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード」を発行しています。 明日、vol. 055が発行になります。 「AI(人工知能)は幻滅期に入った」「PoC(概念実証)を行ってみたが、成果は芳しくなかった」という話を耳にしたこ…

黒字化を達成したソーシャルEC「拼多多」の次の成長戦略は農産品。地域密着の個人商店を活用

ソーシャルEC「拼多多」(ピンドードー)が2020Q3に創業以来初めての黒字化を達成した。次の成長戦略は農産品だ。地域密着の個人商店を活用し、過剰生産された農産物を流通させるという社会貢献型ECで成長を目指していると遠川商業評論が報じた。 創業以来、…

中国の新しい一級都市は、上海、北京、深圳、杭州。杭州の格上げに議論が広がる

中国都市局は、毎年都市の発展ランキングを公開しているが、今年は異変が起きた。最も発展している都市として、例年、上海、北京、深圳、広州の4都市が挙げられていたが、今年は広州が準一級都市に格下げとなり、その代わりに杭州が一級都市に格上げされた。…

日商5.5万円。投資回収期間は1年未満。ビジネス軌道に乗る無人運転キッチンカー

新石器科技の無人キッチンカーが好評だ。1日の平均売上は3500元(約5.5万円)であるため、すでに400台が稼働をし、海外6カ国でも100台が稼働と、市場を広げている。新石器科技では数万台規模の稼働を目指し、移動するミニコンビニとして新たな消費チャンネル…

人民解放軍の「最後の1km」問題。弾薬はドローンでピストン輸送

人民解放軍のドローン演習が公開された。戦場では、地形によっては、弾薬、食料などの物資を人手で輸送するしかないケースがある。この「最後の1km」問題をドローンによって解決するものだと解放軍報が報じた。 人民解放軍の「最後の1km」問題 都市生活の中…

中国最後の巨大市場「銀髪族」。テック企業が注目をする4.7億人市場

「まぐまぐ!」でメルマガ「知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード」を発行しています。 明日、vol. 054が発行になります。 高齢者とデジタルというと、多くの人が「高齢者はデジタルが苦手」「デジタルデバイド」といった言葉を連想します。…

進むテックジャイアントによる系列化。新サービスに流れ込む豊富な資金

アプリのMAUランキングを見ると、その多くがBAT+バイトダンスの系列アプリで占められている。系列化が進むことで、新しいサービスが登場した時に、テックジャイアントの豊富な資金が流れ込むことになる。これが中国の新サービスの定着を加速していると快科技…

応募者を3つのランクに格付け。テック企業のオファーの仕組み

テック企業は、採用をする際、応募者を3つのランクに格付けを行い、異なるオファーを提示する。初任給だけでなく、福利厚生条件も大きく異なる。学生たちはこの3つのランクを「白菜」「巫女」「ベルサイユ」と呼んでいるとVOYAGE泛遠求職が報じた。 応募者を…

Tik Tokが独身の日セールに初参入。ECは商品検索型から商品紹介型へ

2020年も大幅に記録更新をした独身の日セール。しかし、返品率の高さなど限界も見え始めている。その中で、Tik Tokがライブコマースでセールに初参入したことが注目されている。商品検索型のECから商品紹介型のECへ移行するきっかけになる可能性があると伝媒…

先に高い目標を設定し、課題を抽出する。わずか10年で全国24時間配送を達成した京東のやり方

アリババに次ぐ第2位のEC「京東」(ジンドン)は、個別配送までを自社で行う。全国200都市で半日配送、中国全土のほぼすべてで24時間配送を実現している。わずか10年で実現できたのは、先に高い目標を設定して、それが実現できない課題を抽出し、解決すると…

顧客数、客単価とも頭打ちの中で、独身の日セールはなぜ記録を大幅更新できたのか

アリババの顧客数、客単価はすでに頭打ちになっている。中国のネット人口9.4億人のほとんどは、スマホ決済「アリペイ」などのアリババの何らかのサービスを利用をしているため、新規顧客を増やしようがなくなっているのだ。それなのに、なぜ独身の日セールで…

保険金の支払いは投票で決める。加入者1億人を突破した「わりかん保険」

「まぐまぐ!」でメルマガ「知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード」を発行しています。 明日、vol. 053が発行になります。 「わりかん保険」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。日本では保険ベンチャーのjustincase(ジャストインケー…