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フィッシングカメラを使ったひっかけ釣りが山東省で禁止に。釣り愛好者からは歓迎の声

フィッシングカメラを使ったひっかけ釣りが山東省で禁止となった。水中フィッシングカメラを使い、かぎ針の上に魚がきたときに、竿をあげて、魚の体にかぎ針を引っ掛けるというもの。面白いように釣れるということから一部で人気になっていた。しかし、残酷であることや資源の枯渇などの理由で山東省はこの漁法を禁止にしたと思思聊科学が報じた。

 

フィッシングカメラを使ったひっかけ釣りが禁止に

中国で流行しているフィッシングカメラによる漁法が、山東省で禁止となった。釣り堀のような管理された場所ではその限りではないが、自然の川や湖、海での釣りの際はフィッシングカメラを使った特定の漁法ができなくなる。

特定の漁法とは、フィッシングカメラとかぎ針、フック針と呼ばれる針を組み合わせたひっかけ釣りと呼ばれる漁法。仕掛けを投げ入れると、かぎ針のあたりが水中のフィッシングカメラで撮影され、手元のディスプレイに表示される。仕掛けの上あたりに魚がきたときに、竿をあげて合わせると、かぎ針が魚の体に引っ掛かり釣れるというものだ。

少しの練習で、百発百中で釣れるようになるということから、一部でこの漁法が流行し、EC「淘宝網」(タオバオ)などでは、フィッシングカメラを始めとして、さまざまな関連グッズが発売されている。

 

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▲フィッシングカメラを備えた仕掛け。手元のモニターで、水中の様子がリアルタイムで見ることができる。

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▲ひっかけ釣りのやり方。フィッシングカメラで、魚がかぎ針の上にきた時に、竿をあげて、魚をひっかけて釣る。

 

以前から問題になっていたひっかけ釣り

この漁法は以前から批判の的になっていた。最大の理由は残酷であるということだ。餌を食べさせて釣るのではなく、魚の体にかぎ針を引っ掛けるというやり方で、魚の体を深く傷つける。万が一、途中で逃げることができても、傷が化膿をしたり、水カビが付着して、生き延びることはほとんどできない。

また、いくらでも釣れるため、過剰に釣ってしまい、魚資源の枯渇につながりかねないという批判もある。釣りの愛好者たちは、いったん釣り上げた魚を放すキャッチ&リリースをする人も増えている。この漁法の場合は、キャッチ&リリースができない。

そして、釣りの愛好者たちが批判をするのは、何よりも釣りが面白くなくなるということだ。釣りは魚との知恵比べをするスポーツや趣味であるのに、この漁法ではただの作業になってしまう。

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▲ひっかけ釣りにより釣られた魚。体を深く傷つけられるため、リリースをしても生き延びられる確率は低い。

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▲ひっかけ釣りであがった魚。口に針がかかるのではなく、体にかぎ針が刺さってあげられる。

 

ひっかけ釣りをする人は漁民として規制をかける

ただし、禁止をする法的な根拠がなく、問題になっていてもなかなか禁止をすることができなかった。山東省では、このような漁法を採る者を、釣りの愛好者ではなく、漁民と認定し、漁民に課せられている「残虐性のある漁法」「資源を枯渇させかねない漁法」の規制に即して禁止をすることになった。

そのため、フィッシングカメラを使っていても、通常のルアーや餌づりで、魚の様子を撮影して楽しみたいという場合は禁止の対象にはならない。山東省の規制は、多くの釣りファンから歓迎されており、他省にも広がっていくものと見られている。