中国の冬の風物詩とも言える電動自転車の布団。あまりに寒いため、布団を着るような防寒具を多くの人が使っている。しかし、危険もあり、死亡事故まで起きていることから禁止をすべきかどうか議論されていると北京日報が報じた。
自動車よりも多い電動自転車3.8億台
中国の自動車保有台数は3.53億台となったが、それ以上に大きな移動ツール市場がある。それは電動自転車で、保有台数は3.8億台にもなる。
電動自転車といってもアシストではなく、時速25kmまでに制限されているが、バッテリーで自走し、ペダルを漕ぐ必要はない。ペダルはついているが、あくまでもバッテリーが切れた時の予備だ。実質、低速の電動スクーターになっている。16歳になれば免許不要で乗ることができるため、市民の貴重な足になっている。

最大の欠点は、冬は寒い
非常に便利な乗り物だが、欠点は天候に弱いということだ。雨が降るとレインウェアで完全装備する必要がある。また、冬は非常に寒い。
そこで、風を遮る布団のようなものが流行している。さまざまなものがあり、子どもは後部座席に乗せることができるため、子ども用のフードがついているものまである。
北京日報が地下鉄の達官営駅B出口に駐車されている電動自転車を調査したところ、139台の自転車が停められていて、防風布団がつけられていないのはわずか11台だけだった。

風で転倒する、タイヤに巻き込む
庶民の知恵、工夫といったものだが、その反面、さまざまなリスクも存在し、禁止すべきではないか、安全基準を定めるべきではないかという議論が進んでいる。
最大の問題は風の影響を受けやすいということだ。横から突風が吹いてくると、簡単に煽られてしまい転倒する危険がある。
また、防風布団の使い方が悪いと、端がタイヤに巻き込まれてしまうという危険性もある。昨年2025年8月10日には、上海市で女性が乗った電動自転車で、布団が前輪に巻き込まれて転倒し、頭を強く打って死亡するという事故も起きている。


誤操作も起きやすい
さらに、誤操作も起きやすい。ハンドルなどが見えなくなるため、手探りでの運転になるからだ。今年2026年1月には、江蘇省淮安で、防風布団をつけていた電動車が突然暴走し、壁に激突し、女性が亡くなっている。原因は不明だが、防風布団による誤操作ではないかと見られている。
また、防風布団はポリエステルを使っているものが多い。充電をする時にわざわざ防風布団を外す人は少なく、バッテリーの放熱も悪くなり、万が一発火をした場合、防風布団は簡単に燃えることになる。

禁止すべきか、悩ましい問題に
北京市交通管理部門では、このような防風布団を禁止はしていない。しかし、防風布団ではなく、防寒着を着ることを推奨している。また、電動自転車の車載物には高さ1.5m、ハンドル外15cm、後端は車体外30cmまでと定められているため、これに違反をする可能性のある防風布団をつけている電動自転車は、警察官が呼び止めて、指導や勧告を行うようにしている。
しかし、市民の間に定着し、冬の寒さの厳しさは誰もが理解しているため、一律に禁止するわけにもいかず、悩ましい問題になっている。

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