温州市のマンションで高額の設置費用がかかるマンション用インターホンを、中古スマホ1台で代替したアイディアが話題になっている。WeChatを入れ、各部屋の所有者と連絡が取れるようにしたものだと極目新聞が報じた。
マンション生活が基本の中国
中国の多くの住宅地は、小区と呼ばれるマンション群方式になっている。複数のマンションが壁で囲まれ、そこに入るには守衛がいる門を通らなければならない。部外者を入れないことにより、小区の中の安全が保たれる。また、小区内の自動車の通行も歩行者と分離することで、子どもを自由に遊ばせたり、お年寄りでも安心をして散歩ができる。
このような小区で大規模なものになると、小区内に飲食店やカフェ、さらにはクリーニング店などの生活系店舗が入っていることもある。
守衛が常駐しなければならない問題
ただし、問題は、守衛を置かなければならないということだ。守衛は、ずっと門番をしていられるわけではない。設備が故障をすれば確認をして修理を手配する必要があるし、落ち葉などで汚れているという苦情が入れば清掃をしなければならない。ずっと詰所にいられるわけではない。
もうひとつの問題は、デリバリーや宅配便の普及で、小区に多くの部外者が訪れるようになったことだ。デリバリー騎手が訪問した場合は、その届け先の住人と連絡を取り、間違いないことを確かめてからデリバリー騎手を小区の中に入れるようにしなければならない。
詰所にずっといられるわけではないのに、詰所での仕事は増えた。この矛盾をどう解決するかが、多くの小区の悩みになっている。

集合住宅用のドアホンシステムは非常に高価
スマートな解決は、ドアホンシステムを導入することだ。門のところで部屋番号を入力すると、住人と通話ができ、住人はリモートで門の鍵を開けることができる。しかし、このようなシステムを導入するにはお金がかかる。
温州市鹿城区南匯街道の百合苑では、4棟180世帯が暮らしていて、このようなドアホンシステムを導入するには数十万元がかかるという。しかし、現在の管理費は0.4元/平米しかとっていないため、ドアホンシステムを導入した場合、この管理費を大幅に値上げしなければならない。
現在は、デリバリー騎手や宅配便配達スタッフは、門のところから直接届け先に電話をして、門の鍵をリモート開錠してもらっていた。しかし、これでは、いつ誰が中に入ったのかの記録が残らないために問題がある。

中古のスマホ1台で解決したすごいアイディア
そこで、住民委員会はあるアイディアを出した。それは門のところにスマートフォンを貼り付けておき、SNSのWeChatが使えるようにしたのだ。訪問者は、このWeChatを使って、住民や守衛と連絡を取る。WeChatはテキストメッセージだけでなく、音声通話やビデオ通話をすることができる。これで、住民と連絡を取り、リモートで解錠をしてもらうのだ。
訪問記録はWeChatに残り、しかも中古の携帯電話でかまわないので、中古市場で100元ほどで売っている。詰所のWi-Fiを利用すれば通信料もかからない。数十万元かかるところを、わずか100元で問題を解決したと話題になっている。
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