このところ、中国ではあまり知られていない中国アプリが収益ランキングの上位に入ることが目立ってきた。海外で収益を上げるビジネスモデルで、PictureThisは毎月17億円の売上をあげていると差評が報じた。
中国でも知る人が少ない謎のアプリ開発企業「Glority」
中国のアプリ開発企業の海外収入のランキングを見ると、日本でもよく知られた企業名が並ぶ。「字節跳動」(バイトダンス)はTikTok、「歓聚集団」(Joyy)はBIGO Live、「騰訊」(テンセント)は数々の著名ゲーム、「美図」(Meitu)は美顔加工アプリ「BeautyPlus」などで知られる。
しかし、「叡琪」(Glority、https://www.glority.cn/)という企業は中国でもあまり知られていない。しかし、この中国アプリ開発企業の海外収入ランキングでは常に3位以内にいる企業だ。

植物の名前を教えてくれるアプリ「PictureThis」
Glorityは「PictureThis」というアプリを世界中に配信している。このアプリの中国版は「形色」という名称ですべての機能を無料で使うことができる。一方、海外版のPictureThisは無料では使える機能が限定されており、7日間の試用の後、39.99ドルでの購入となる。
しかし、米国やドイツ、フランス、英国などの欧米各国で教育アプリランキングの上位に入り、これまでに30億元(約650億円)を稼ぎ、今でも毎月8000万元(約17億円)の売り上げがあると推定されている。

写真を撮るだけで植物の名前がわかる
このPictureThisの機能は、散歩中に植物を見かけた時、写真を撮るとその植物の名前を教えてくれるというものだ。また、植物が健康かどうかを診断してくれる機能もある。欧米では一戸建てに住んでガーデニングをするというのがひとつの理想的なライフスタイルになっているため、非常に多くの人から利用されている。

判別制度で群を抜くPictureThis
もちろん、ライバルのアプリはたくさんあり、Googleレンズでも代用することができ、最近ではモーダル生成AIアプリでも代用することができる。しかし、精度の点で、PictureThisは群を抜いている。
公式では98%の精度をうたっていて、2023年、ミシガン州立大学の学生が行った評価では73%を正解し、6つのアプリの中で最高の成績を出した。

目立たない実用アプリで海外でお金を稼ぐ
近年、このようなゲーム以外の実用アプリで海外に配信をし、大きな収入を得るアプリがいくつも登場している。CamScanner(INTSIG)、DailyYoga(PhoeniXcel)、Dancefitme(TechPioneers)などはいずれも中国企業が開発したもので、海外配信をし、大きな収入を得ている。
その多くが、PictureThisのように中国国内には無料配信をし、海外に有料配信をして収入を得るというビジネスモデルをとっている。中国国内では多くの人に使ってもらい、問題点の改善や機能追加を行い、そこで練ったアプリを海外で有料で販売するという考え方だ。多くの人が中国アプリだということには気がつかないし、気にもしていない。ゲームだけでなく、このような実用アプリの世界でも中国の海外進出が着実に進んでいる。
