2025年4月下旬に上海で開催されたモーターショーでは大きな変化が起きた。それまでどのブースにもいた華とも言えるイベントコンパニオンの姿がめっきりと減ったのだ。競争が厳しくなる中で、出展側も来場者も真剣身が増していると什麽値得買が報じた。
コンパニオンが消えたモーターショー
2025年4月23日から5月2日まで上海市の国家会展センターで開催された上海国際自動車工業展示会、通称上海モーターショーは、中国の自動車が完全にEVが中心であり、自動運転が大きなトピックであることを印象づけた。
しかし、もうひとつ、大きく変わったことがある。それは「美女が消えた」だ。従来のモーターショーでは、説明員が女性であり、しかも露出の多い服装をしている。いわゆるイベントコンパニオンで、モーターショーの華とも言える存在だった。

車の祭典か美女の祭典かわからなくなったモーターショー
中国のこれまでのモーターショーでは、米国のモーターショーに倣い、コンパニオンが車の側に立ち、笑顔を振り撒いていた。参加者は、自動車の写真を撮るときにコンパニオンが側に立つことを好み、コンパニオンとツーショット写真を撮ることを楽しみにしている人すらいた。当時は「香車美女」(車を引き立たせる美女)と呼ばれ、有名なコンパニオンはスター扱いをされた。
しかし、2000年以降、次第にコンパニオンは一部の人たちから批判をされるようになり始めた。自動車が大きな産業となり、少しでも目立たせようとして、おかしな競争が始まったのだ。コンパニオンの服装の露出度は高まり、いったい何の展示かわからないような低俗なダンスをするようになった。批判をする人も多かったが、人が集まる以上、やめるわけにはいかない。

美女の代わりにロボットとキャラクター
それが、2025年の上海モーターショーでは香車美女の姿が消えた。小鵬(Xpeng)のブースでは、小鵬が開発したロボットIronが車の側に立ち、人を惹きつけた。奇瑞(チェリー)のブースには、やはり自社開発したロボット「墨茵(Mornine)が人を惹きつけた。
また、BYDのブースには、人気となったゲームのキャラクター「黒悟空」のコスプレをしたキャラクターが人を惹きつけていた。
香車美女ではなく、ロボットやキャラクターがその代わりを務めたのだ。


もはやお祭りではないモーターショー
その理由のひとつは、いまだに肌を露出した女性を人寄せのために使うということがフェミニズムの観点から問題がある、もはやそういう時代ではないという、時代の変化がある。
もうひとつは、これまでのモーターショーはお祭り感が高かったが、競争が厳しくなるとともに本来の展示会に戻ってきている。来場しているのは、自動車産業関連のプロたちが多く、メーカーだったり、販売店だったりする。あるいは、消費者も真剣に車種を見極めようとする。来場客の真剣味が大きくあがり、華やかさを求めなくなった。香車美女よりは、担当したエンジニアやプロダクトマネージャーが直接質問に答えてほしい。そういう来場客が増えている。
特に欧州のエンジニアたちは、中国EVのシャシーとバッテリーに技術的な興味を持っており、各ブースで、自動車の下に潜り込んで観察をする欧州人の姿が見受けられた。
1985年に第1回上海モーターショーが開催されて40年。当時は、外国車を見物に行くお祭りだった。自動車を買うなどということは夢のような話で、モーターショーは夢を見に行く場所だった。しかし、今は違う。みな真剣勝負になっている。

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