今どきの店舗では多くの人がレシートを受け取らない。しかし、レシート発行は法律で義務化されているため、やめるわけにはいかない。また、クーポンなどを印刷して販促に結びつけることもできる。蜜雪氷城はこの無駄になっているレシートを再活用する試みをしたと新黄河が報じた。
レシートで読む連載小説
激安ドリンクスタンド「蜜雪氷城」(MIXUE)がオフライン店舗の販促策としてユニークなことを始め、話題になっている。それは、レシートに連載小説を印刷するというものだ。
オフライン店舗で飲料を購入すると、レシートがもらえる。最近ではほとんどがスマホ決済になっているために、「レシートはいらない」という人が多い。しかし、蜜雪氷城ではレシートをもらっていく人が増えた。なぜなら、連載小説の1章分が印刷されているのだ。

公式キャラがタイムスリップするSF小説
この小説のタイトルは「雪王は古代でコーヒーを売る」というタイムスリップもの。蜜雪氷城のオフィシャルキャラクターである雪王が中世にタイムスリップしてコーヒーを売るという話だ。
この小説の元になっているのは、今年2025年7月に蜜雪氷城が公開したショートドラマ「雪王は古代でコーヒーを売る」だ。中国版TikTok「抖音」、「ビリビリ」「WeChatチャネルズ」などで無料で楽しめる。全部で20回あり、レシートに印刷されているのは、この1回分だ。

無駄になっているレシート発行
レシートには、この20回の小説のうち、1回分がランダムに印刷される。この販促策はすぐにSNSで共有され、全種類を集める人たちが登場している。
スマホ決済が普及して、レシートは不要となったが、法律上は消費者が領収証を希望する時には店舗は発行しなければならないという義務があるため、レシート発行をやめてしまうわけにはいかない。また、レシートにはクーポンやQRコードを印刷できるため、さまざまな販促策を行うことができる。
しかし、多くの消費者がスマホで決済履歴を見られるため、レシートは不要だとして受け取らなくなっている。それならまだいいが、レシートを受け取っておきながら、店頭にポイ捨てをして行く人もいる。
店舗としては、無駄なゴミが出る上に、コストをかけてレシートを発行しても、それがまったくの無駄になっている。
蜜雪氷城は、この無駄になっているレシートをなんとか活用して、販促に結びつけられないかと考えたようだ。
この販促策はキャンペーン期間が終了したが、好評であったことから再び行われるかもしれない。

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