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スーパーは飲食店化し、飲食店はスーパー化する。境界が溶け始めた2つの業界

経営難からイートインコーナーを設けるスーパーマーケットが増えている。一方、飲食店は食材を自分で取れるスーパーマーケット方式を採用し始めている。飲食店とスーパーという2つの業種は次第に近づき始めていると観察者小海風が報じた。

 

人気になるスーパーのイートインコーナー

不動産バブル崩壊による不況で、多くの人が食事にはお金をかけたくないと考えるようになっている。週末の夜に家族で食事に行く、友人と楽しく食事をするという社交性の伴う食事はともかく、平日の朝食、昼食に関してはできるだけ安く抑えたいと誰もが考えている。

日本のサイゼリヤが人気になっているが、それでも客単価は45元ほどになる。多くの人が、朝食と昼食は30元以下に抑えたいと考えるようになっている。その中で、人気が出てきているのがスーパーの食堂だ。

▲ビュッフェ方式で好きな食材を選んでいくスーパーのイートインコーナー。

 

人気になるスーパー食堂

スーパーの業績は非常に厳しくなっている。不況というだけでなく、生鮮クイックコマースや社区団購というスーパーとは別の販売方法が広がっているからだ。そこで、スーパーは店舗の一部を改装して、スーパー食堂を開くようになっている。

大手チェーンの「永輝」(ヨンホイ)は2023年末からスーパー食堂を武漢市、福州市の店舗で試験的にはじめ、好評だったことから広州市などの店舗にも広げている。その特徴は「安さ」だ。定食が3品12元、4品15元という激安ぶりだ。

大手チェーンの「物美」(ウーメイ)もビュッフェ方式の食堂を開き、食材により13元と19.9元の2種類の定食を販売している。この他、現在では盒馬鮮生(フーマフレッシュ)、華聯、天虹、RTマートなど大手スーパーのほとんどがスーパー食堂を設置するようになっている。

▲スーパーのイートインコーナーは従量制のセルフレジにして人件コストを抑えているところが多い。

 

日常食を提供するグローサラント

これはもっと早くに設置されておかしくないものだった。スーパーでは大量の生鮮食料品を販売している。しかし、その一定数は売れ残り、鮮度が落ちると、客は購入してくれなくなるため、最終的に商品ロスとして廃棄せざるを得なくなる。しかし、食堂があれば、鮮度が落ちる前に売れ残りそうな食材を使って料理をつくり、定食として出すことができる。

2018年頃から、グローサラント(グロッサリー+レストラン)として、食事コーナーを併設するスーパーが登場してきたものの、スーパーの食材を使って高級料理を出す傾向があったため、スーパーとレストランのシナジー効果が起こらなかった。食材の有効活用はできず、客は高い料理をスーパーの片隅で食べることを嫌った。

一方、今回はスーパーの食材を活かして格安定食を出す方式となり、スーパーは食材を有効活用でき、客は好きな料理を選べて、さっと食べられる。平日の朝食と昼食として人気が出ている。

 

飲食店はスーパーの手法を取り入れる

一方、飲食店にとっては新たなライバルが登場したことになる。飲食店も不況の煽りを受けて経営は厳しい。そこで、スーパーの手法を取り入れて、運営コストを下げながら、ユーザー体験を向上させるという飲食チェーンが人気を得るようになっている。

典型的なのは朱富貴火鍋だ。具材は注文するのではなく、スーパーのように陳列をされ、好きなものを自分でとってカゴに入れて、レジで精算するという方式だ。ほとんどの食材が5元から22元の間に値付けされているため、安くあげてお腹いっぱいにすることも、豪華にして火鍋を楽しむこともできる。

今年2025年8月にオープンしたばかりの阿娃牛火鍋は、よりスーパーに近い形態になっている。食材はすべて個別包装され、オープンな冷蔵ショーケースに陳列されている。これをカートを押しながら選んでいくことができる。自分の好みの食材を選べるだけでなく、家族や友人ときた時は食材選びもひとつのエンターテイメントとなる。

▲飲食店でも火鍋の食材を自分で自由に選べるようにしているところが増えている。ホールスタッフが不要になるだけでなく、選ぶ楽しみも生まれる。

 

スーパー化する飲食店

このようにスーパー化した飲食店が人気になっているのは、ホールスタッフの人件費を節約することによる安さだけでなく、食材の透明性も人気の理由のひとつになっている。それまでの火鍋では、注文をしたら食材はスタッフが持ってくる。その食材の鮮度が少し悪いと感じても、変えてくれとはなかなか言い出しづらい。しかし、スーパー化をしていると自分で食材を選ぶことができるため、鮮度が悪いと感じた食材は手に取らなければいいだけなのだ。

このようなスーパー方式の飲食店は、繁華街の中心地区ではなく、少し離れた家賃の安い場所に、100席、200席といった大型フロアを用意して営業している。大規模化することで食材の種類を増やすことができ、それが客を呼ぶことになるからだ。

今後、このような食材を自分で選べる大型飲食店は増えていくと見られる。スーパーはレストラン化をし、レストランはスーパー化をするようになっている。

▲阿娃牛火鍋では、食材と飲み物は棚からセルフで持ってくる。見た目もスーパー風だ。

 

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