アリババの27歳のエンジニアがフラれた時のWeChatの会話が拡散して話題になっている。子どもっぽいデザインのスニーカーを履いていることが原因だったというのだ。名指しされたメーカーも悪ノリして、フェイクのポスターを公開するなど話題が広がっていると小魚看図が報じた。
27歳のアリババエンジニアがフラれた理由は?
27歳のアリババのITエンジニアが、履いていたスニーカーのせいでフラれたという体験がWeChatで拡散して、話題になっている。問題のエンジニアは、デートの後、彼女とやりとりしたWeChatの会話を紹介し、それがあまりにも「あるある」だとして話題になっているのだ。
▲特歩のスニーカー「風火第1代」。品質には定評のある中国スポーツメーカーだが、デザインが独特の感覚で、中学生から人気のあるブランド。大人にはやや子どもっぽいと言う人が多いが、エンジニアにはファンが多い。
フラれた理由は、履いていたスニーカーのブランド
デートの後で、男性が次のデートの約束を取り付けようとしたところ、みごとにフラれた。その理由が、特歩というブランドのスニーカーを履いていたからだという。
そのエンジニアと女性のWeChatでの会話が拡散している。
男性「家に着いた?」
女性「うん、家に着いた」
男性「うん、よかった。本当は一緒に映画を見ようと思っていたんだけど。今度見ようよ」
女性「映画は終わる時間が遅くなるから。家族が心配する」
男性「だいじょうぶだよ。今度の休みに、見にいく約束をしようよ」
女性「今度はないと思う」
男性「???どういう意味」
女性「私たち、合わないと思うの」
男性「合わないかな、僕はすごくいい感じだと思うけど。君のことがとても好きだよ。僕たちのどこが合わないと思うの」
女性「いろいろ。でも、27歳の男性が、特歩のスニーカーを履いてデートにくるって。それでいいと思っているの」
男性「ん?仕事が終わってからきたからね。仕事ではカジュアルな格好をしているよ。特歩のスニーカーが何か問題でも?」
女性「あれは小学生とか中学生が履くものでしょ。私はもっとおしゃれな男性が好きなの」
男性「そういうことだったのか。前もフラれたことがあるんだけど、こういう理由は初めてだよ。特歩のスニーカーがダメだとは思ってなかった」。
女性「でも、ご飯をご馳走してくれたことには感謝してます。あなたのことを好きになってくれる女性を探してください」。
男性「紹介してくれた人にどう説明したらいいかな?」
女性「私が説明します。私たちは合わなかったって」
男性「だったらいいけど」
女性(WeChatで食事代を送る)
男性「いいのに。食事代なんかたいした金額じゃないし。友達でいようよ」
▲フラれたエンジニアと、フッた女性のデート後の会話。特歩のスニーカーを履いていたことが決め手となってフラれてしまった。
「エンジニアはモテない」とされる中国のIT業界
ただフラれただけでなく、食事代まで突き返されている。女性はよほど気に入らなかったのだろう。
この話が拡散した理由は2つある。それはアリババのエンジニアは、中国ではかなりの高給取りであるのに、女性にモテないとされている。事実であるかどうかは別として、アリババのエンジニア自身がモテないと断言をする。その理由のひとつは忙しすぎて、デートの時間もなかなか取れないということだ。もうひとつは、アリババのエンジニアは、どのような服を着るかを気にする人は少なく、見栄えがするとは言えないことだ。これは、どの企業のエンジニアも多かれ少なかれそうであり、「やっぱりフラれるよな」と多くのエンジニアからの共感を得た。
▲特歩が大人向けに洗練されたデザインとして発売したモデル。洗練されたデザインといいつつ、どこか派手さ、子供っぽさが漂う。多くのエンジニアは、この感覚が好きなのだという。
エンジニアが好きなスニーカーブランド「特歩」
もうひとつの理由は、特歩ブランドのスニーカーは、多くのエンジニアが履いていて、しかも、誰もそれをおかしいとは思っていなかったことだ。特歩は中国のスポーツウェアブランドで、人気もあるが、デザインが少し子どもっぽいところがある。この女性の言うように、中学生から人気のあるブランドだ。ファッションに気を使う人は、アディダス、ナイキ、コンバースなどを選ぶ。エンジニアにしてみれば、うすうす気が付いていたものの「やっぱり、特歩じゃダメなのか」と共感を得たようだ。
特歩公式アカウントまで悪ノリ
さらに、特歩のWeChat公式アカウントが自身で、この話をネタにしたフェイクポスターを拡散したことも話題になった。
それは、「結婚相手募集」と題したもので、男性は「高収入」「安定した職業」「誠実」「ものすごく忙しい」と説明されている。そして、男性は「僕が特歩を履いているから、フルの?真面目にお付き合いしてくれる人募集中だよ!」と言っている。つまり、特歩としては、特歩を履いているという理由でフルなどという女性は、恋人が欲しいだけで、結婚相手として考えているわけではないということを言いたいようだ。
▲問題となったスポーツメーカー「特歩」が悪ノリして拡散したフェイクポスター。「特歩を履いているからフルの?真面目なおつきあいを考えてないでしょ」と言った意味。
結婚相手としては人気のあるエンジニア
一方で「結婚相手」としては、エンジニアの人気は高い。高収入であるし、現代において「手に職がある」人であるために、頻繁に転職をするとしても、食いっぱぐれのようなことはない。今後もIT産業は有望である。根が真面目な人が多いので、浮気もしない、家族を大切にする。結婚相手としては最高だと言う女性も多い。
しかし、デートの相手としては、遊び方を知らない、見た目がダサい、話がつまらないと評判はよくない。エンジニアたちも独特の気質で「僕たちはモテない」と自虐的なことを言うのを楽しんでいる。
そういう空気感があるために、この「27歳のエンジニアがフラれる」話が拡散をし、大きな話題となった。