人民解放軍の重積載車がパラレル式のハイブリッドとなった。エンジン走行では熱源探知などをされるため、敵探索エリアに入ったらEVモードでバッテリー走行をし、ステルス化をするためだと科普啓示録が報じた。
EVモードで50km走行できるハイブリッド軍用車両
人民解放軍は軍事車両にもハイブリッド車を採用し始めている。ハイブリッドといっても、大容量のバッテリーを搭載し、バッテリー走行とディーゼルエンジン走行が可能なパラレル式だ。
採用されているのは「東風快递」(宅配の意味)の愛称で知られるHTFS700HEV重積載車で、大容量のロケット弾などを運搬する。詳しい仕様は明らかにされていないが、ディーゼル燃料で走行する他、満充電で50km程度走行することができると言われている。充電はディーゼルエンジンが行う。

ハイブリッドのねらいはステルス性能
軍用車がハイブリッド技術を使うのは、燃料節約などの目的もあるが、ねらいはステルス性能を高めるためだ。戦場では、敵の車両を音や赤外線で探知をしようとする。この際、ディーゼルエンジンが熱源となり、敵に捕捉されてしまうことになる。
そこで、東風快递では、通常はディーゼルエンジンで走行するが、敵の探索エリアに入るとバッテリー走行をする。これにより、熱と音を出さなくなるため、敵に捕捉されづらくなる。

攻撃車両では雌伏し、遠隔機動
また、戦車などの攻撃車両などでもハイブリッド技術の導入研究が進んでいる。エンジン走行で目的地まで走行し、そこで雌伏をする。必要な時には、エンジンではなくバッテリー起動で砲撃などをする。また、バッテリー走行、バッテリー起動では無人運転、無人操作が可能になるため、無人戦車などの研究も進んでいる。バッテリーはわずかに放電が起きるだけで、燃料が劣化をすることがない。そのため、適切な場所に雌伏をして、数ヶ月後にリモートで起動させて、攻撃を開始するということができるようになる。

各国で導入されるハイブリッド軍用車
米国では、AbramsXというハイブリッド戦車のコンセプトモデルが、ジェネラルダイナミクス社より公開されている。中国と同じ考え方で、ディーゼル走行をし、敵探知エリアに入ったらバッテリー走行するというものだ。
また、カンボジアでは、中国製のPHEV車両を軍事車両として採用する動きが進んでいる。EVシフトの波は、軍事車両にも及ぼうとしている。
