中華IT最新事情

中国を中心にしたアジアのテック最新事情

2020-01-01から1年間の記事一覧

長征11号が海上発射に成功。商用衛星の低コスト打ち上げ時代が始まる

長征11号の黄海からの海上発射が成功した。海上発射であれば、衛星打ち上げに有利な低緯度地域から打ち上げができることになり、衛星の打ち上げコストが大幅に削減できる。長征11号の成功により、商用衛星の低コスト打ち上げ時代が始まると新華網が報じた。 …

不正経理、上場廃止、コロナ禍でも、黒字化が見えてきたラッキンコーヒー

モバイルオーダーを先駆けて行ったカフェチェーン「ラッキンコーヒー」が復調している。創業わずか1年8ヶ月で米ナスダック上場をするという奇跡を起こした後、不正経理が発覚し上場廃止、さらにコロナ禍と苦難が続き、多くの人が倒産は秒読み段階だと見てい…

EVを買って行動範囲が狭くなり、後悔をしている。ある滴滴出行運転手の本音

ガソリン車から新エネルギー車へのシフトを進めている中国だが、新エネルギー車の売上目標が達成できない状態が続いている。実際にEVに乗っているドライバーに本音を聞くと、やはり問題は充電だった。充電の煩わしさから行動範囲が確実に狭くなるという。EV…

世界でトップシェアでも、中国市場では1%以下のサムスン。中国市場で売れない理由

現在、スマートフォンの世界シェアでトップなのはサムスン。しかし、中国市場ではわずか0.8%と風前の灯になっている。なぜ、サムスンは中国市場で売れないのか。それはサムスンが中国市場を軽視してきた結果だと騰訊網が報じた。 世界でトップシェアのサムス…

「無接触」をキーワードに再び投資家の視線を集める「無人タピオカミルクティー」

再び無人ビジネスに投資が集まり始めている。2017年にブームとなった無人コンビは結局フェードアウトしてしまったが、新型コロナの感染拡大により、無接触というキーワードが注目をされていると鉛筆道が報じた。 再び注目を集める無人スタンド「茶里小怪獣」…

デジタル人民元の仕組みとその狙い

「まぐまぐ!」でメルマガ「知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード」を発行しています。 明日、vol. 046が発行になります。 中国では、アリペイとWeChatペイのスマホ決済が広く普及をしていることはみなさんよくご存じだと思います。都市部で…

北京で始まったクラウド診療室。遠方の患者の通院負担を大きく軽減

北京市の首都小児科研究院附属小児科病院にクラウド診療室が設置された。14人の医師が待機をし、リモート診療を行う。リモート診療は、退院をした遠方の患者の通院負担を大きく減らしていると人民健康網が報じた。 退院後の通院に活用されるリモート診療 コ…

中国で最高のチームはテンセントのポニー・マーと張小龍。挫折が2人の絆

中国で最高の成果を出したのはテンセントの創業者ポニー・マーと張小龍の2人だ。テンセントの主軸事業であるWeChatを開発しただけでなく、最近ではWeChatミニプログラムを開発して小売業を大きく変えようとしている。WeChatの開発のきっかけは、深夜の電子メ…

進む個人商店のデジタル化。地方都市で注目される数字規画師という仕事

数字規画師という新しい職業が、地方都市で注目をされている。個人商店のデジタル化を勧めるコンサルティングの仕事だが、コロナ禍により実体店舗が生き残りをかけてデジタル化に関心を示しているため、数字規画師が稼げる仕事として若者から注目されている…

本物を提供する。顧客体験を改善し続ける。この2つを駆動力に成長した喜茶

桁外れの行列ができることで有名だった中国茶カフェチェーン「喜茶」が、コロナ禍でも好調だ。感染拡大が始まると、すぐに到家サービスに対応。顧客体験を素早く改善させたからだ。喜茶は、本物を提供すること、顧客体験を改善し続けることで、グローバルな…

値上げをする海底撈、値下げをするマクドナルド。進む飲食店の小売化

コロナ禍により打撃を受けた飲食店に、客足が戻り切らない。海底撈は値上げに踏み切った。マクドナルドは逆に値下げに踏み切った。苦境に立たされている飲食店では、内食に進出しようと、飲食店の小売化が進む傾向も現れ始めていると創業邦が報じた。 客足が…

SARS禍で生まれたEC。SARSで成長したアリババと京東

「まぐまぐ!」でメルマガ「知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード」を発行しています。 明日、vol. 045が発行になります。 コロナ禍による経済の停滞は、いったいいつまで続くのかと焦れている方も多いのではないでしょうか。GoToキャンペー…

中国EC関係者が常用する数値指標の公式4つ。大きなKPIを小さなKPIに分解する

中国のEC関係者は、数値指標を常に気にしている。分析ツールが豊富にあるため、リアルタイムで自動で表示される環境が整っているからだ。その中でも次の4つの公式が極めて重要だという。公式を理解していると、数値指標をあげるための具体的な施策がわかるよ…

教育の原点に立ち返る。ジャック・マーがつくったアリババ学校

アリババの経営陣が出資をして開校した雲谷学校の始業式が行われ、ジャック・マーがスピーチをした。大学は将来学生不足となるため、大学進学を心配することなく、素晴らしい自己を育てることを目指すと述べたと小桔灯が報じた。 アリババ経営人がつくった雲…

タオバオのライブコマースを支える低遅延、高効率圧縮、アーカイブの技術

コロナ禍により急拡大をしたライブコマース。アリババのEC「タオバオ」では、2016年からライブコマースを行っていて、現在でも58%のシェアを保っている。人気の理由は、商品だけでなく、背景にある技術が他のプラットフォームよりも進んでいるからだと電商在…

杭州市で走る5Gバス。信号情報の背面表示がドライバーに好評

杭州市で5Gバスの乗客を乗せた試験運行が始まっている。背面パネルに交差点の信号情報を表示する工夫がされており、背後のドライバーからも交差点状況がわかると好評を得ていると杭州生活網が報じた。 乗客を乗せた試験運行が始まった5Gバス 浙江省杭州市の…

貧困を撲滅するタオバオ村の成功例と失敗例

「まぐまぐ!」でメルマガ「知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード」を発行しています。 明日、vol. 044が発行になります。 アリババという企業とその創業者である馬雲(マー・ユイン、ジャック・マー)は、中国人にとって特別な存在です。近…

新小売スーパー「フーマフレッシュ」が既存スーパーの限界記録を突破。宅配効率は20倍

アリババの新小売スーパー「盒馬鮮生」(フーマフレッシュ)が、1日の注文量2万件を突破する記録を達成した。これは店舗型スーパーの限界値を超えるもので、スマホ注文が可能なフーマフレッシュでは、さらにまだ伸び代が残されている。この効率を支えている…

卸売業者の都市もライブコマース転換。始まる「小売店の中抜き」

コロナ禍により、定着をしたライブコマース。卸売業者が集まる臨沂市では、以前からライブコマース基地の設置が進んでいた。それがコロナ禍により、ライブコマース需要が急増し、ライブコマースへの転換が成功軌道に乗っていると中国新聞週刊が報じた。 数千…

SARSで生まれたEC、新型コロナで生まれた到家サービス

中国の2大ECはアリババと京東。アリババ は、マッチングをするだけで、出荷などはそれぞれの販売業者が行う。京東は、自社で仕入れをし、配送まで行う。京東は元々、北京市中関村でCD-Rなどの販売をする店舗から始まり、SARSの感染拡大によりECに転身をした…

上場廃止まで取り沙汰される百度の創業以来の危機的状況

百度の上場廃止が話題になっている。米中貿易摩擦により、米国財務長官が2021年末までに米国会計基準を採用していない海外企業を上場廃止にすると発言したからだ。その他にも、百度はさまざまな問題を抱えており、創業以来の危機を迎えていると挖掘アルファ…

フォクスコンが脱中国を進める中で、頭角を表した中国EMS「立訊精密」

米中貿易摩擦による関税などの関係で、アップル製品の脱中国製造化が始まっている。フォクスコンはすでに中国外生産比率が30%にも達している。一方で、アップルのEMS企業として、めきめきと頭角を表してきているのが立訊精密だ。中国資本のEMS企業として、A…

スマートフォンサブブランド戦略はどのように機能をしているのか?

「まぐまぐ!」でメルマガ「知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード」を発行しています。 明日、vol. 043が発行になります。 みなさんは、中国スマートフォンメーカーの名前をいくつぐらいご存知でしょうか。 米中貿易摩擦などの報道で、華為(…

どこに置いても充電できるワイヤレス充電器。同時に2つの充電も

小米(シャオミ)は、スマート追跡ワイヤレス充電器を発売した。従来のワイヤレス充電器は位置を考えておかないと充電が始まらないという問題があったが、この充電器はどこに置いても充電できる。また、2つまでのデバイスの充電も可能だと 新青年科技が報じ…

水墨画を筆で描く人工知能。人間を超える創造力を獲得することはできるのか?

清華大学のチームが水墨画を模倣する人工知能を開発した。ロボットアームに筆を持たせ描くために、人間が描いた水墨画と見分けがつかない。しかし、チームが目指しているのは画家の模倣ではなく、人工知能に創造力を持たせることだと雷峰網が報じた。 人工知…

中国伝統商品に若者が注目する「国潮」現象。ブームの駆動力はC2M×老字号

中国の若者の間で、中国の伝統商品に人気が集まる国潮現象が起きている。仕掛け人はソーシャルECの拼多多。ソーシャルECでは、消費者が商品情報を自由にやりとりできる。このコメントをビッグデータ解析することで、老舗企業の商品が若者のニーズを捉えるこ…

香港の運び屋から始まった宅配企業「順豊」。成長の鍵は低価格戦略

中国の宅配物流を支えている順豊。荷物扱い量は中国郵政に次ぐ多さだ。しかし、20年前の創業時は、香港と大陸のグレーな運び屋が出発点になっている。成長できたのは低価格戦略をとったため、低コスト意識、サービス品質を常に向上させてきたからだと 欣欣網…

シャオミが北京に建設した無人の暗闇工場。すべての工程が自動化

小米(シャオミ)が北京市に建設した「暗闇工場」が話題になっている。暗闇と言っても違法な製品を作っているわけではなく、すべての工程が自動化されたために人の関与が不要となり、工場内の照明が不要になったという意味。暗闇の中で、製造機械だけが黙々…

EC「京東」のライフサイクル手法。ビッグデータ解析によるマーケティング

「まぐまぐ!」でメルマガ「知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード」を発行しています。 明日、vol. 042が発行になります。 中国のECは踊り場に差し掛かっています。ECだけでなく、すべてのビジネスが踊り場だと言ってもいいかもしれません。…

一流校でなくても成功できる。アリババ、テンセント、バイトダンスの創業者は非一流校出身

中国で一流大学を卒業した優秀な学生を、破格の高給で雇用する傾向が進んでいる。そのため、一流校を志望する高校生が増えているとも言われる。確かに、一流大学の卒業者には成功者が多い。しかし、二流校以下の出身者でも起業に成功している例はいくつもあ…