中国の富豪たちはさぞかし贅沢きわまりない生活をしているかと思いきや、中国では富豪になっても質素な生活をしている人が人気がある。事実、若い頃の消費習慣を富豪になっても変えないという人が多いと小明担撲が報じた。
安物の服を着てマツダに乗る中国の富豪
国際クラスの富豪たちは、残りの人生で使いきれないほどのお金を持って、どう使っているのだろうか。世界有数の富豪であるマイクロソフトの創業者、ビル・ゲイツ氏は、自分の資産のほとんどを寄付する計画を立てている。存命中に、フォーブスの長者番付から消えることが目標だという。疾病の根絶やジェンダー平等の活動をする団体を支援し、世界の重大な問題と戦いたいと語っている。
この富豪たちの「生きている間に自分の資産を有効に使いたい」という気持ちは、中国の富豪たちにも共通しているようだ。オンライン教育企業「新東方」を成功させ、その後はライブコマースで成功をした俞敏洪(ユ・ミンホン)は、82億元(約1700億円)の資産を持っていると推定されているが、家族に残す資産は生活に必要なわずかな額で、その他のほとんどの資産は北京大学に寄付をし、また新東方慈善基金を設立することに使うという遺言を書いたと、ライブ配信で明らかにした。
俞敏洪自身の生活ぶりも質素なもので、いつも着ている服はすべて合計しても100元程度であり、豪華な邸宅を持つこともなく、ごく普通の家に住んでいる。乗っている車はマツダだという。
BYD創業者はBYDに乗り、出張では地下鉄で移動する
1450億元(約3.0兆円)の資産を持つと推定され、胡潤百富の富豪ランキング14位の王伝福(ワン・チュアンフー)は、バッテリー・EVメーカーの「比亜迪」(BYD)の創業者だが、富豪になっても高級車には乗らない。BYDのEVに乗っている。会社にいる時は、昼食も社員食堂で食べている。
上海モーターショーが開催された時、王伝福はホテルから地下鉄で会場に向かい、同じ車両に乗っていた乗客を驚かせた。なぜ地下鉄に乗ったのか、本人はコメントしていないが、交通渋滞の激しい上海で、しかもモーターショーという混雑が予定される会場に行くのに、時間がはっきりとわかる地下鉄を利用したのだと見られている。
不動産で財をなした富豪のお昼は8元のビーフン
深圳市で有名な不動産企業「宝能集団」の姚振華(ヤオ・ジェンホア)CEOは、昼食が深圳のある小さな飲食店の8元のビーフンであることで有名だ。現在でも、ときおり食べにきて、よく目撃されているという。
小米創業者は、自分が投資したアパレルの服を着る
中国の富豪たちは、自分のビジネスを愛している人が多い。小米(シャオミ)の創業者、雷軍(レイ・ジュン)は、プレゼンテーションをする時には、スティーブ・ジョブズのようにTシャツとジーンズ姿で登場することで有名だが、身につけているのは、自分が投資をしたカジュアル衣料小売「凡客誠品」の商品だ。普段も凡客の服を好んで着ている。価格にしたら全部合わせても1000元以下だ。
さらに激安ソーシャルEC「拼多多」(ピンドードー)の創業者の黄峥(ホワン・ジャン)は、生活に必要な日用品の多くは拼多多で購入をしている。
中国の富豪と呼ばれる人たちの中には、贅沢することを好まず、若い頃と変わらない生活をすることをよしとする考え方があるようだ。私たちにはなかなか理解し難いことだが、ビル・ゲイツをはじめとして、常識を超えたお金を持った人々は、自分のために使うのではなく、人のために使いたいという気持ちになるようだ。