フードデリバリー「ウーラマ」がBluetoothヘルメットの試験運用を始めている。音声命令に対応し、走行中にスマホに触れる必要がなくなり、交通事故の減少に寄与すると期待されていると創業者李孟が報じた。
減らないデリバリーの交通事故
スマホで注文された飲食品を短時間で配達する外売(ワイマイ、フードデリバリー)。黄色がブランドカラーの美団(メイトワン)と青がブランドカラーの餓了么(ウーラマ)の2社が競い合っている。
このフードデリバリーの交通事故が減らない。以前は、ギグワーク方式であったため、交通事故を起こしてもそれは騎手(配達員)本人の問題として、美団、ウーラマは関知しないという仕組みであったために大きな社会問題にもなった。現在は、美団、ウーラマが交通事故の処理を行い、騎手を保険にも加入させ、安全教育も実施されるようになり、一定の正常化がされたが、交通事故そのものが減っているわけではない。
原因は、騎手が時間に追われていることだ。1件配達していくらという報酬体系であるため、できるだけたくさん配達をしたい。また、利用客の中には少し遅れただけでもクレームをつける人がいる。
問題は、走行中のながらスマホ
さらに問題なのが、騎手はスマートフォンを常に見る必要があるということだ。配達先の情報はすべて騎手用のアプリに表示される。配達先までのルートもアプリに表示される。さらに、場合によっては、注文者に電話をして連絡を取る必要がある。美団、ウーラマでは、スマホを使うときは、交通ルールに従い、路肩に停車をして使うように指導をしているが、現実問題として守っている騎手は少ない。
Bluetoothヘルメットを導入。音声命令にも対応
そこで、ウーラマはBluetoothヘルメットを導入した。スマホと連動し、音声命令で注文情報を音声で読み上げさせることができ、音声命令で注文者と通話をすることができる。ルート検索の音声案内も聞くことができるため、スマホは電動スクーターのコンパネ部分に設置をしておけば、触れる必要がなくなる。
ウーラマは1月に上海市で試験運用を行い、問題がなければ、10万台を全国に展開する計画だ。普通話の他、東北、広東などの方言にも対応をしている。満充電で20時間の通話ができ、40分の急速充電で80%まで充電ができる。
すでにネットでは高い評価を受けていて、美団などの他のデリバリー機種や電動スクーターなどを使う即時配送系の企業に広がっていくのではないかと見られている。