中華IT最新事情

中国を中心にしたアジアのテック最新事情

ソーシャルEC。次世代ECなのか、それとも中国独特のECなのか


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明日、vol. 032が発行になります。

 

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中国のECが好調です。新型コロナの感染拡大で、多くの人が外出を控えたため、ECの需要が急増しました。

ECの世界でのトップ企業はアリババです。CtoC型EC「淘宝」(タオバオ)、BtoC型EC「Tmall」の2つのサービスで他を圧倒しています。その次に有名なのが京東(ジンドン)です。京東は量販店から出発したECで、購入だけでなく、配送まで自前で行う点がアリババと異なっています。

長い間、中国のECは、この2強を中心に回っていました。中国テックジャイアントを表すBATのうちのアリババ以外の百度、テンセントもECを運営したことがありますが、この2強に迫ることができず撤退をしています。

 

ところが、近年、この2強に食い込む新たなるECが登場してきました。ソーシャルECの「ピンドードー」です。2015年9月に創業し、わずか3年後の2018年7月には米ナスダック市場に上場をするという快挙を成し遂げました。それほど勢いがあり、MAU(月間アクティブユーザー数)では、京東を抜き、第2位のECに成長しています。

しかし、これだけではありません。ピンドードーよりも少し早い2015年5月に創業したソーシャルEC「雲集」(ユインジー)も2019年5月に米ナスダック市場に上場を果たしました。

ECの分野でナスダック上場を果たした企業が2社も登場してきたのです。しかも、従来のBtoC型という単純な方式ではなく、いずれもソーシャルECと呼ばれる一風変わった構造を持っています。ピンドードーはC2B、雲集はS2b2cの構造だとも言われます。この不思議な記号がどのようなものであるのかは、後ほどじっくりと解説します。今は、この2つは「ソーシャルEC」だと理解しておいてください。

 

問題は、ソーシャルECは日本でも有効か?成功するのか?という点です。日本でも成功する可能性があるのなら、起業をする人が出てくることになるでしょうし、そうでないなら、日本には関係のない中国独特のスタイルにとどまることになります。この問題は、「ピンドードーや雲集の日本進出はあるのか?」という問いへの答えにもなります。

 

その答えはわかりません。流行というのは、サービスの質や内容だけで決まるのではなく、偶然のきっかけで広がることがあるからです。その何かがあれば、日本でも爆発的に流行り、アマゾンや楽天を脅かす存在になることはじゅうぶんにあり得ます。

今回は、このメルマガをお読みいただき、この問いに対する答えをみなさんそれぞれに考えていただければと思っています。

 

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vol.031:大量導入前夜になった中国の自動運転車

 

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