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公共空間を清掃する自動運転ロボット「未来衛士」。杭州市で稼働中

杭州市に人工知能を搭載した清掃ロボット「未来衛士」が登場した。清掃員6人分の働きをし、自動で周辺地図を作成するSLAM機能、違法駐車車両を警察に自動通報する機能もある。すでに杭州市内に投入されていると浙江新聞が報じた。

 

人間6人分の働きをする自動運転お掃除ロボット

この清掃ロボットは、1時間で約7000平米を清掃することができ、1回の充電で6時間から8時間稼働することができる。人間の清掃員6人分程度の働きをすることができるという。

従来の清掃ロボットと異なるのは、上部にレーダーと360度カメラを搭載し、人工知能で物体を判別し、人を感知すると、止まる、避けるなどの行動をする。さらに、人工知能がゴミを判別し、ペットボトルなどの大型のゴミを発見した場合は、前面のパネルが自動的に開き、ゴミをロボット内に回収する。

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▲公共空間のお掃除ロボット「未来衛士」。杭州市では、2台を購入し、2カ所にすでに投入ずみ。

 

自動でマップ作成、違法駐車車両は自動で通報

自分で清掃範囲の詳細マップを生成するSLAM機能があり、清掃範囲内にある柵や工作物を認識し、それを避けて清掃を行う。

また、清掃範囲に違法駐車車両を発見すると、自動的に交通警察に通報する機能まである。

360度カメラ映像は、センター側でリアルタイムで監視が可能で、将来には、治安関係の監視に応用することも可能だという。

杭州市では、この「未来衛士」を2台購入し、杭州市内の新天地と武林広場に投入している。

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▲上部に配置されたレーダーと360度カメラで、自分の位置推定を行いながら、周辺の地図を作成していくSLAM機能を備えている。

 

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▲清掃したゴミは、後部のバケット部分に溜められる。