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ホット飲料もストローで飲む。ミルクティーの味を引き出す3穴ストロー

中国茶カフェが、こぞって細いストローが3本連結された3穴ストローを採用している。3穴ストローの方が、ミルクティーの味を引き出すことができるからだ。ホット飲料もストローで飲む習慣が広がっていると潮新聞が報じた。

 

ホット飲料もストローで飲む。3穴ストローも登場

中国茶カフェが「3穴ストロー」を採用し始めている。カクテルストローのような細いストローが横に3本連結されたもので、ホットミルクティーを飲む時に味が良くなるのだという。

そもそもコーヒーやミルクティーなどホットの飲み物にストローを使う人が増えている。コーヒーカップティーカップであれば、口をつけて、ゆっくりとカップを傾けて、少しだけ口の中に流し込むことができる。しかし、最近の定番となった紙コップに蓋をしたタイプのコップでは、コップを傾けると一気に大量の飲料が口に入り、熱い思いをしてしまうことがあるからだ。ストローを使えば、量を調整して口の中に入れることができる。そのため、ホット用のストローは非常に細くつくられ、2本を連結したものはかき混ぜるマドラーとしても利用できるようになっている。それが3本に増えた。

▲3穴ストローはユニークであり、写真映えもすることから、ホット飲料もストローで飲む習慣が広がっている。

 

3穴ストローの方がミルクティーが美味しくなる

覇王茶姫(バーワンチャージー、CHAGEE)では、この3穴ストローでは、ミルクティーの味がよくなるとしている。1本目では茶の香り、2本目では茶の味、3本目では茶の余韻を楽しむことができるからだとしている。

これはマーケティング話法であるとしても、専門家も、3穴ストローで飲むと、ミルクティーの味を引き出すことができるとしている。ストロー製造業界のリーディング企業である「義烏双童日用品」の李二橋総経理は、潮新聞の取材に応えた。「3穴ストローは細いため、吸引されるミルクティーの量が少なく、流速も遅くなります。そのため、舌の上にとどまる時間が長くなり、味蕾が味や香りを捉えやすくなります。また、3本のストローを連結した構造であるため、唇が完全に密着することができず、吸う時に空気が同時に入ることになります。口の中で香りが舞うことになり、微妙な味を感じられるようになります」。

▲覇王茶姫では、3穴ストローでミルクティーを飲むと美味しくなると案内をしている。メーカーによると、確かに3穴ストローの方が味を引き出すことができるという。

 

中国茶カフェが3穴ストローを流行らせている

メーカー「双童」も、現在では3穴ストローの効果をアピールしているが、以前はまったく注目をしてなく、中国茶カフェから問い合わせがあった時は驚いたという。それまで2本の細いストローを連結したマドラーストローはKFCとマクドナルドに納品をしていた。これは熱い飲み物で火傷をしないためと、マドラーを兼ねることができるため、廃棄物を減らすことができるという利点があった。2004年に考案し、それ以来国内だけでなく、国外にも需要があった。3穴ストローは、その応用としてサンプル品程度に企画したものにすぎなかったという。

それがある中国茶カフェが入手をして、ブランド用にカスタマイズを要望してきた。それ以来、他の中国茶カフェも3穴ストローを求めるようになっている。ホットの中国茶でも、ストローで飲む習慣が広がっている。

▲コーヒーもストローで飲む人が増えている。飲み口から飲むと、熱いコーヒーで口の中を火傷することがあるからだ。