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世界で最も不便なコンビニは地上120m。お店に行くにはザイルとヘルメットが必要

湖南省岳陽市に世界で最も不便なコンビニがある。地上120mの絶壁にあり、店舗に行くにはヘルメットを着用してザイルで登っていくことが必要だ。ここは初心者向きのクライミングコースになっているため、避難所を兼ねて公園当局が設置したものだと中国日報網が報じた。

 

世界で最も不便な便利店

湖南省岳陽市にある「世界で最も不便な場所にあるコンビニ」が話題になっている。ガラスの吊り橋などで知られる石牛寨観光区にあるコンビニで、崖の途中に設置をされている。地上120mのところにあるコンビニだ。

▲クライミングの途中で水などを購入することができる。水は1本無料でもらえる。

 

初心者向きのクライミングコースに避難所を兼ねて開設

このコンビニは、公園当局が2017年に設置をし、2018年から営業を始めたもの。ここは初心者でも本格的なクライミングが楽しめる場所になっていて、すでにルートが用意されている。しかし、それだけに力量のないクライマーが登ることもあり、途中で立ち往生して救出に向かうということも起こっていた。

そこで、公園側ではこのルートの途中に避難所を兼ねてコンビニをオープンすることにした。商品の配送は簡単ではないものの、価格は街中のコンビニと変わらず、しかもクライマーに対して、水を1本無料で提供するサービスを行なっている。

▲地上120mの絶壁にある、世界で最も不便なコンビニ。コンビニに行くためにはザイルに頼って登っていかなければならない。

▲お客さんが多い時はスタッフも常駐する。スタッフがいる場合は、店舗内に入らなくても買い物ができる。

 

基本はスマホ決済によるセルフレ

開店は午後8時、閉店は午後5時で、お客さんの多い時間帯には店員がいるが、それ以外の時間は自分で入ってセルフレジで決済をして商品を持っていく。

このコンビニは、国内だけでなく、海外でもCNNやビジネスインサイダーなどで報じられ、国内外の旅行客の注目を集めている。本来は、途中で疲弊してしまった人のための避難所という発想だったが、コンビニにしたことで話題となり、ユニークな観光資源になっている。

湖南省岳陽市では自然景観を観光資源としてアピールしている。ガラスの吊り橋も人気になっている。世界で最も不便なコンビニも観光資源として人気になっている。