中華IT最新事情

中国を中心にしたアジアのテック最新事情

抖音、小紅書、微博などの8大SNSメディアを比較する。発信力などをマトリクス整理

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今回は中国の8SNSメディアを比較します。

 

中国からのインバウンド旅行客が今後どうなっていくのかは不透明です。以前、日本旅行をした経験がある人の多くが日本ファンになっており、ビザ免除が始まったらすぐ行きたいと言いますし、もう日本ではなくて他の国に行くと言っている人もいます。それ以上に、中国人の海外旅行そのものが戻ってきません。国内旅行は堅調に戻り、近距離旅行だったものが次第に長距離旅行も見られるようになりました。しかし、なぜか海外旅行に行く人は少ないのです。

ひとつには、コロナ禍の間、海外の情報が入ってこなくなったことが大きいのではないかと思います。旅行消費も、もはやSNS起点になっていて、SNSでバズった場所に行こうと考える人が多くなっていますが、海外の情報が入ってこないためにバズらない、バズらないから意識にのぼってこないということが大きいのではないかと思います。

中国国内で人気となった旅行先は、2019年は圧倒的に重慶市でした。観光施設の洪崖洞(ホンヤードン)や都市モノレールの軽軌の映像がSNSでバズり、そこから重慶市に遊びに行く人が増えました。コロナ禍の間は、淄博(ズーボー)と長沙市が人気になりました。淄博は広い会場で昼間から焼肉を食べて楽しむ姿、長沙はレトロな街並みで夜遅くまで遊べるということがバズり、人気になりました。そして、この冬は、ハルピンが人気になっています。東北の冬の寒さは半端ないという映像がバズり、その寒さを体験しに行っている人が多いようです。現在、開催されているハルピンの氷祭り(たくさんの氷像が展示される)の映像も大量に拡散し、人気となっています。

 

コロナ前は、日本の映像も中国でかなり流れていました。渋谷のスクランブル交差点や秋葉原、アニメに出てくる住宅街、自然豊かな北海道などの映像は多くの中国人が知っており、それをきっかけに日本に遊びに行こうと考えた人も多かったはずです。ところが、コロナ禍の間にこのような映像が消えてしまいました。

抖音(ドウイン)や小紅書(シャオホンシュー)でも、コロナ禍前は、日本の地方自治体などが積極的に映像を出していました。それがコロナ禍になって、出す意味が薄くなり中断をしてしまったようです。最近は、再び、中国のSNSに映像を配信する流れが戻ってきていて、「どのSNSに出すのがいいですか?」と聞かれることが増えてきました。

どのSNSが適切なのかは戦略次第です。それぞれのメディアで、年齢層、男女比、利用者の嗜好などが異なっています。そのため、ただインプレッションが大きくなるSNSを選ぶのではなく、どのような消費者層にリーチしたいかを考えて、複数を組み合わせるというのが正解になります。

では、どうやってその戦略を組んだらいいのか。これが難しいのです。正解を導くようなメソッドのようなものはありません。配信してみて反応を測定し、改善をしていくという地道なサイクルを繰り返していくしかありません。

そこで今回は、中国の8SNSメディアをさまざまな角度から比較をしてみたいと思います。

 

8SNSメディアと呼ばれるのは、次のものです。

抖音(ドウイン):バイトダンスが運営するショートムービー。TikTokの中国版

視頻号(WeChatチャネルズ):テンセントが運営するWeChatの中のショートムービー機能

快手(クワイショウ):快手が運営するショートムービー。

小紅書(シャオホンシュー、RED):小紅書が運営するSNS。インスタグラムに近い形式

微博(ウェイボー):新浪が運営するテキスト主体のSNSXに近い形式。

公衆号(WeChat公式アカウント):WeChatの公式アカウント。LINEの公式アカウントに近い形式。

ビリビリ:弾幕がつけられる動画共有サービス。ニコニコ動画に近い形式。

知乎(ジーフー):日本ではあまり知られていませんが、Q&Aブログのサービス。日本のヤフー知恵袋や米国のQuoraに近い形式。

 

この8つについて、様々な角度から比較をしていきます。

今回は、中国の8SNSメディアについて、MAU、利用時間などの基本情報から情報の発信源となる力、情報の持続力、物販販売力、私域流量の獲得力、情報の繭をつくる力などについて比較をしていきます。

 

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