上海市に無人キッチンカーが登場して話題になっている。朝食を満載した自動運転車がやってきて、自動で地下鉄駅前に止まり、スマホで決済して、取り出すというもの。3ヶ月以内に200台が投入されると中国新聞網が報じた。
地下鉄出口に無人キッチンカー
この無人キッチンカーが登場したのは、上海地下鉄2号線の金科路駅の出口前。ラックは透明になっており、上部のモニターパネルをタッチして購入する。スマホ決済をすると、ドアが開き、朝食を取り出すことができる。
▲地下鉄出口に停車をして、お客を待つ。出社する前に朝食を買って、近所の公園やオフィスで食べる人が多いため、売上は期待ができる。
▲表示されているのは、WeChatミニプログラム用の二次元コード。読み込むと、無人キッチンカー専用のミニプログラムが起動し、注文や決済ができるようになる。
▲スマホ決済をすると、ドアが開いて、朝食を取り出すことができる。
公園、エンタメ施設に導入されている走る自販機
この無人キッチンカーは、新石器科技が開発したもの。飲料、軽食などがスマホ決済で購入できる「走る自動販売機」として、各地の公園やエンターテイメント施設で使われ始めている。新石器科技では、江蘇省常州市に年間生産台数3万台の工場をもち、フル稼働に向けて計画を勧めている。
▲自然公園などに導入されている新石器科技の走る自動販売機。走行中に手を振ると、目の前に止まってくれる。スマホ決済で、飲料などを買うことができる。
立地で劣る飲食店の売上拡大が期待できる
上海のキッチンカーは、この走る自動販売機を食事用に改良したもの。新石器科技としては、初めて公道を走行する自動運転車になる。
朝昼晩の1日3回、キッチンで食事を作り、それを積載して、売れそうな場所に自動運転で向かう。1回に200食分を積載できる。販売時間が過ぎると、自動でキッチンに戻ってくるので、清掃、消毒などを行うというものだ。
新石器科技によると、3ヶ月以内に200台を上海に投入し、年内に1000台を全国展開するという。
飲食店の多くは、食事時間になると、店の前にワゴンを設置して、軽食などを販売することは日常的になっている。あるいは、キッチンカーを用意し、大学や企業の前など人通りの多い場所で販売をする。これが自動化、無人化されることになる。
▲新石器科技が開発した無人キッチンカー。飲料などの走る自販機は、すでに公園やエンタメ施設に導入されている。
▲スタッフが商品を補充、あとは指定された場所に、キッチンカーが自動走行していく。
▲出発するキッチンカー。公道を走行する走る自販機は、新石器科技としても初めての挑戦になる。