広東省珠海市に昨年オープンした無人コンビニ「Bingobox」が突然閉店をして、市民の間で話題になっている。その中、ある市民が投稿した「無人コンビニを利用したくない5つの理由」の一文が大きな話題になっていると香山網が報じた。
話題になった無人コンビニが突如閉店
Bingoboxは、全国28都市に展開するコンテナ型無人コンビニ。コンテナ型店舗なので、設置、撤去に手間がかからないのが特長だ。ドア付近のQRコードをスマホでスキャンすることで、ドアが開き、店内で商品を手にとって、セルフレジへ。商品には無線タグがつけられていて自動精算され、アリペイ、WeChatペイ、ApplePayなどのスマホ決済で支払いをする。支払いを済ますと、ドアが解錠され外に出られるという仕組みだ。
珠海市にオープンした当初は、長い行列ができる大盛況だったが、5月初め、なんの告知もなく閉店し、香山網の掲示板では「倒産したのか?」と騒ぎになった。
▲珠海市のBingoboxは、開店時は話題になったが、突如閉店をした。
▲オープン当初は、多くの地元メディアが取材にきて、長蛇の列ができる盛況ぶりだった。
何度もスキャンをしなければならず煩わしい
その中で、駱駝羊というネットワーカーが、無人コンビニを利用したくない理由を5つ発表し、ネットで拡散し、話題になった。
第1の理由は、煩わしくて不便だというものだった。無人コンビニに入るだけでも、スマホでQRコードをスキャンしなければならず、またレジも自分で操作をして、スマホ決済をしなければならない。有人コンビニであれば、入るのにスキャンは必要なく、レジの操作はスタッフがやってくれ、最後に支払いだけスマホを使えばいい。お金は、商品だけでなく、利便性とサービスにも払っているのだと主張した。
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▲Bingoboxの紹介ビデオ。顔認証で、他人のアカウントで入店した者を見分けるなど、技術は洗練されている。
商品の種類が少ない
第2の理由は、無人コンビニなのに、商品の価格が少しも安くないこと。第3の理由は商品の品揃えが少ないこと。コンテナ型無人コンビニは店舗面積が小さいために、特定の商品しか置けない。知らない商品に出会うこともなければ、必要な商品すら置いてないことがある。
第4の理由は、安全性の問題だ。ドアをスマホで解錠して中に入ると、自動的にロックがかかり、精算をしないと解錠されない。商品の安全は守られるかもしれないが、万が一、火事でも起きたとしたら、人の安全はどうやって守られるのかと主張する。
第5の理由は、顧客体験が悪いこと。スマホでドアを開け、買い物中は監視カメラで撮影され、精算しないと外に出られない。防犯のための措置が厳しすぎて、お客様ではなく、犯罪を犯す可能性のある人間だと思われているかのように感じてしまう。
▲店内の様子。棚の奥行きがなく、商品の種類にも限りがある。
多くの人が「利用しない理由」に賛同
この5つの理由のうち、多くのネットワーカーが賛同しているのが、何度もスマホでスキャンをしなければならず、煩わしいということと、商品の種類が少なすぎるというものだ。
この無人コンビニは、マンションの敷地内に設置されたが、誰でも利用できる場所にあった。そのため、マンションの住人から「共有部分に設置をしているが、住人に説明がなかった」という苦情があがり、別の場所に移動することになったようだ。
ただ、ネットワーカーの発言によると、人は少なく、売上は上がっていなかったのではないかという。
▲店内には防犯カメラが設置され、顧客の状況はモニタリングされている。
無人コンビニならではの立地が見つけられるか
無人コンビニは、最初は物珍しくて、一度は行ってみるかもしれないが、それ以降は有人コンビニと比べて、優れたところがなければ、足が向かなくなってしまう。
無人コンビニは、コンビニと競合するような立地に出店をしたら負けてしまう。コンビニと比べられて、この投稿者のように、劣っている部分ばかりが意識されてしまうからだ。
無人コンビニは、大きな自動販売機や、24時間営業できるキヨスク売店と考え、そのような立地に出店すべきなのだ。例えば、乗降客の多くない地下鉄出口付近やガソリンスタンド、オフィスビルの中などだ。そうすれば、自動販売機よりも商品の種類が多く、キヨスク売店よりも24時間いつでも買えるというメリットが活きてくるようになる。
無人コンビニは、淘汰整理の時期を迎えているが、居場所は必ずあるはずだ。
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