「少林サッカー」「カンフーハッスル」などで監督を務めた周星馳(チャウ・シンチー)が、マイクロドラマに参入するとIT之家が報じた。
ブームになっているマイクロドラマ
微短劇(ウェイドワンジュー)とは、ショートムービープラットフォーム「抖音」(ドウイン、TikTok)、「快手」(クワイショウ)などで配信される1話数分の連続ドラマ。全体では80話から100話のものが多い。海外ではマイクロドラマ、ショートドラマなどと呼ばれている。
形式としては以前からあったものの、コロナ禍で仕事を失った映像関係者、映画関係者が、コロナ禍でもできるものとして始めたところ、映像やドラマのクオリティーが大きくあがり、ブームに近い状況になっている。最初の数話を無料で公開し、続きは課金をするというビジネスモデルだが、2023年の市場規模は373.9億元(約7800億円)となり、前年から267%も成長をした。
マイクロドラマは、少ないスタッフが短時間で撮影することが多く、制作費が映画やテレビドラマと比べて少なくて済む。それでいて、ヒットをすると映画並みの収益が得られることもあるため、投資効果の高いコンテンツとして注目が集まっている。
また、有料視聴をするコンテンツであるため、表現に関する規制も緩く、ギリギリのパロディ、風刺、性表現なども入れられる。もちろん、中国のコンテンツ規制は厳しく、海外のドラマに比べれば穏健な表現でしかないが、中国のテレビドラマや映画、ネットで無料公開されるドラマに比べれば刺激的な内容のものが多い。ここも人気の理由のひとつになっている。
チャウ・シンチーがマイクロドラマに参戦
そのマイクロドラマに、チャウ・シンチーが参戦する。アクションとギャグを巧みに組み合わせることで知られるチャウ・シンチーが総指揮をとることで話題になっている。
すでに抖音に「九五二七劇場」というアカウントを開設し、「金猪玉葉」というマイクロドラマを5月に公開することを予告している。内容はまだ公開されていないが、コメディー作品になることは予告されている。
盛り上がってきたマイクロドラマが、チャウ・シンチーの登場により、さらに多くの人たちに視聴されるようになることは明らかで、関係者は大いに期待をしている。また、チャウ・シンチーのファンたちも、久々のチャウ・シンチー作品が見られることに期待を膨らませている。