中華IT最新事情

中国を中心にしたアジアのテック最新事情

進化が止まらないライブコマース。自動車、マンション、ザリガニまでも

まぐまぐ!」でメルマガ「知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード」を発行しています。

明日、vol. 040が発行になります。

 

日本でもライブコマースがだんだんと増えてきました。手軽に体験できるものでは、ヤフーショッピングのライブコマースなどがあります。その他、専用のサービスも続々と登場しています。

しかし、中国と日本のライブコマースは印象が大きく違います。中国のライブコマースは、「淘宝」(タオバオ)、Tik Tok、快手の3つが主なプラットフォームです。このうちの快手(kuaishou)は、日本のアプリストアからもダウンロードでき、ライブコマースも視聴することができます(残念ながら商品の購入はできません)。見比べてみると、違いが見えてくると思います。

 

日本のライブコマースは、番組として洗練されているように思えます。出演者は、芸能人や著名インフルエンサーであることが多く、テレビ番組の通販番組のフォーマットに沿っているように思います。ショップの店長、スタッフが出演をしているケースもありますが、みなさん、ルックスもよく、話も流暢です。

一方で、中国のライブコマースのほとんどは、ショップの店長、スタッフという素人で、話も決して流暢ではありません。多くの場合、商品をなんとか売ろうと必死で、早口で話し、笑顔も少なく、笑顔があっても目が真剣で、日本人の感覚からすると少し怖く感じるかもしれません。接客態度も洗練されてなく、視聴者が少ないと、ライブ配信を止めずに、麺を食べたり、お菓子を食べ始める配信主もいるほどです。

しかし、これがリアルなのです。まさに、中国の商店街であちこちのお店を覗いている雰囲気そのままなのです。中国のライブコマースは、春節休みという一年でいちばん楽しい時期にコロナ禍で外出を自粛せざるを得ない、場合によっては強制的に外出が禁じられるという状況の中で爆発的な人気を得ました。春節は、都市に出稼ぎに行っている家族も戻り、一家が一緒に休みを楽しめる貴重な休暇です。家でごろごろしたり、近所の新年の模様し物を見物したり、家族でぶらぶら買い物に行ったりする時期です。その時に、スマートフォンで、買い物をしているのに近いリアルな体験ができるライブコマースに人気が集まりました。家族で一緒にライブコマースを楽しむということも結構あるということです。

 

もうひとつ大きく違うのが、ライブコマースの位置付けです。日本のライブコマースは、実体店舗のある小売チェーンやEC店舗が付加機能としてライブコマースを行っているケースが多いように思います。

一方で、中国でも、大手の小売チェーンはそのような使い方をすることもありますが、多くはライブコマースのみで勝負をしています。ですからみな真剣そのものです。雰囲気としては、映画「フーテンの寅さん」に登場する啖呵バイのデジタル版と言った方が近いかもしれません。

 

ライブコマースの配信数も圧倒的です。夕食が終わってから、夜寝るまでのだいたい午後7時頃から、深夜1時ぐらいまでがライブコマースのゴールデンタイムで、この時間は無数の配信が行われています。面白いそうなものを選んで、合わなければ次、合わなければ次とやっていると、それだけで賑やかな商店街を歩いている気分にさせてくれます。

売っているものは、化粧品、服飾品、食品がいちばん多いというのは、日本と同じですが、販売商品はどんどん拡大をして、中古車、生きているザリガニ、ペット、コスプレ用品、家具なども目立つようになりました。また、面白いのはオンライン講座のライブコマースもあります。かなり内容のしっかりとしたオンライン講座で、授業料も決して安くはないものの、一部を見せながら、ライブコマースで入会者を募るというものです。さらにクラウド旅行も人気になっています。現地スタッフが観光地からライブコマースをし、施設のチケットやホテルなどをその場で販売するというものです。

商品バラエティが増えてきて、商店街やショッピングモール並みになってきたどころか、それ以上になってきているのです。

今回は、どんどん進化をするライブコマースが、中国でどのように活用されているのか、実例を交えながらご紹介します。

 

続きはメルマガでお読みいただけます。

毎週月曜日発行で、月額は税込み550円となりますが、最初の月は無料です。月の途中で購読登録をしても、その月のメルマガすべてが届きます。無料期間だけでもお試しください。

 

先月発行したのは、以下のメルマガです。

vol.036:デジタル界の無印良品になりたい。中国製造業を変えた小米(シャオミ)創業者「雷軍」

vol.037:WeChatへの大転換を可能にしたテンセントと創業者のポニー・マー

vol.038:プラットフォーム化するショートムービー。そのビジネス構造

vol.039:すべての小売業は新小売になる。既存小売はどこまで新小売化を進めているか?

 

登録はこちらから。

https://www.mag2.com/m/0001690218.html

 

[Amazonブランド] SOLIMO ソフトパックティッシュ 320枚160組 x 24パック入

[Amazonブランド] SOLIMO ソフトパックティッシュ 320枚160組 x 24パック入

  • 発売日: 2019/12/04
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品