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Tik Tokのバイトダンスがゲーム市場に本格参入。テンセントとの競争は激化

Tik Tokを運営する字節跳動(バイトダンス)が、ゲーム市場に本格参入し、公式サイト「朝夕光年」を公開した。これで中国には、テンセント、網易(ワンイー、NetEase)に続く第3極となるゲーム企業が生まれることになると雷科技が報じた。

 

収益ランキング上位に中国製ゲーム

公式サイト「朝夕光年」(Nuverse)が公開されたのは2月22日。すでに7つのゲームが掲載されている。

調査会社Sensor Towerのスマホゲームの収益ランキングでは、テンセントの「王者栄耀」「PUBGモバイル」、MiHo Yoの「原神」などの中国製ゲームが上位にランキングされている。王者栄耀は1月だけで2.67億ドル(約290億円)の収益をあげている。

また、PUBGモバイルは、韓国のPUBGが開発したPCゲーム「PleyerUnkown’s Battlegrounds」を、テンセントがスマホ版に移植をしたもの。網易は、「荒野行動」が日本でも広く遊ばれている。中国企業は、オリジナルのゲームと、スマホの移植の2本立てでゲームを量産している。

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▲バイトダンスは、朝夕光年で現在7つのゲームを公開している。

 

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▲Sensor Towerのスマホゲームランキング(2021年1月)。テンセント、miHo Yo、NetEaseなどの中国企業がランキングに顔を出している。https://sensortower.com/blog/top-mobile-games-by-worldwide-revenue-january-2021

 

アリババもゲーム市場に参入

スマホゲームは、PCゲームや家庭用ゲーム機用ゲームと比べて、開発期間が短く、開発費用も比較的小さくすむ。そのため、テンセントはスマホゲームにフォーカスをし、ゲーム関係の売上が全体の30%前後になっている。

アリババの創業者、馬雲(マー・ユイン、ジャック・マー)は、かつてゲーム産業には参入しないと発言していたが、結局アリババも阿里互娯(アリババゲームズ)を設立し、「三国志戦略版」「三国志幻想大陸」「風之大陸」などを公開している。ただし、課金要素が強く、一部のゲーマーからは批判もされている。

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▲アリババゲームズの三国志戦略版。一部のユーザーからは課金要素が強く批判をされている。

 

ゲーム領域でもテンセントのライバルに

バイトダンスが公開しているスマホゲームは、「鏢人」「魂猫伝」「オールスターファイト」「火影忍者」などのように、コミックやライトノベルの原作があったり、過去のゲームキャラクターがベースになっているものが多い。

バイトダンスは、すでに10のゲームスタジオを買収または投資をしている。2020年のバイトダンスの収入は1750億元(約2.9兆円)だったが、ゲーム関係の収入は40億元から50億元程度だと見られている。仮に40億元(約670億円)だとしても、中国のゲーム企業トップ10にランクインする。今回の朝夕光年サイトの公開は、このゲーム事業をさらに成長させていこうとするものだ。

バイトダンスはTik TokのSNS化を進めている。それに加えてゲーム、ライブコマースに力を入れている。テンセントの事業ドメインと重なる部分が多くなっている。バイトダンスは、エンターテイメント界のテンセントを目指しているのだと見ている人もいる。

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▲バイトダンスは、10のゲームスタジオを買収、投資をして開発体制を整えている。