中国の観光地に次々とガラスの吊り橋が登場している。下が透けて見えるのでスリル満点ということから観光客に人気だ。ガラスの吊り橋は進化をして、透明ディスプレイ技術を使い、割れる演出やさまざまな映像を表示するガラスの吊り橋が登場していると雪花新聞が報じた。
中国各地に登場するガラスの吊り橋
中国ではガラスの吊り橋が流行している。映画「アバター」の背景にも使われた湖南省張家界に強化ガラスの桟橋が登場すると、あっという間に中国各地の観光地に、ガラスの吊り橋が登場している。
非常に高い位置に設けられた桟橋で、下が透けて見える。安全だとわかっていても怖い。中国人はこういったスリルが大好きなようで、多くの観光客が訪れるようになった。
▲最初に有名になったガラスの桟橋。スリルと雄大な自然を求めて、多くの観光客が訪れる。
やりすぎの安全アピールも
張家界では、一昨年にガラスの吊り橋も開通した。開通する時には、男性たちがハンマーでガラスを叩き、ひびが入ったところで、その上を自動車が通行するという安全パフォーマンスまで行っている。
ひびが入ったガラス面をどうしたのか、不安になるが、こういったパフォーマンス、スリルに惹きつけられる人が多いようだ。
▲張家界のガラスの吊り橋では「安全検査」と称して、ハンマーでガラスを割るという無茶なパフォーマンスが行われた。安全をアピールするためのものだった。
▲さらにその上を自動車が何度も通行する。このパフォーマンスは、広く報道され、安全よりも存在をアピールすることに成功した。
床が割れる演出があるガラスの吊り橋
このガラスの吊り橋は進化をしている。今年の春、広東省東莞市郊外の隠賢山庄に開通したガラスの吊り橋は、割れる。
歩いていると、「バリッ」と音がして、床が割れるのだ。もちろん、実際に割れるのではなく、液晶フィルムが仕込まれていて、ひびの形の映像が表示されるのだ。この橋は、高さ92mのところにかかっていて、30階建のビルとほぼ同じ高さ。長さは286mもある。
ひびが映像だとわかっていても怖く、腰を抜かして、歩けなくなる人が続出しているという。
▲隠賢山庄のガラスの吊り橋。何もしなくても、下が透けて見えるだけでかなり怖い。この上に、ガラスが割れる演出がある。
▲渡る人はかなりの恐怖を感じる。ネットでは「本当に割れた時に、ちゃんとわかるの?」と心配する声があがっている。
▲安徽省馬仁奇峰のガラスの吊り橋にも、割れてひびが入る演出がある。
透明ディスプレイ化して映像を表示する演出も
また、安徽省石台県の酔山野に、今年6月に開通したガラスの吊り橋はさらに進化をしている。床のガラス面がディスプレイになっていて、池の中に鯉が泳いでいるような映像が表示されたり、草原の草が風になびく映像が表示されたりする。
また、曇りガラスになって、一瞬で透明化する演出や、ひびが走って割れる演出なども用意されている。
▲酔山野のガラスの吊り橋は、床が透明ディスプレイになっている。視野角の問題で見づらいが、床面に池の中を泳ぐ鯉の映像が表示されている。意外に最先端のテクノロジーが使われている。
先端テクノロジーを面白アトラクションに使う中国
この酔山野のガラスの吊り橋は、これだけ見てしまうと、ただの観光地の面白アトラクションにすぎないが、使われている技術は透明ディスプレイだ。自発光する有機ELを使うか、液晶の場合は、バックライトを側面から画面全体に回り込ませる工夫が必要になり、まだまだコストが高くつくか、技術的ハードルがあり、ようやく実用化が始まったばかりのもの。
オフィスや店舗のパーティションに効果的だし、街中のデジタルサイネージとしての効果も高い。さらには、自動車のフロントグラス、スマートフォン、タブレットへの応用も期待されている。
そのような近未来技術を、こんなところに使ってしまうのが中国らしい。面白アトラクションといってもバカにすることはできず、新しいテクノロジーはまずエンターテイメントに応用することで、人々に認知されるのだ。このガラスの吊り橋で、どの観光地も観光客数が伸びているので、経済的にも見合う。意外にとても正しい初期戦略なのかもしれない。
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