浙江省杭州市江干区にアリババスポーツセンターが開館した。ただの体育館ではなく、テクノロジーとスポーツが融合したスポーツセンターだと話題になっていると江干発布が報じた。
8階建てのアリババスポーツセンターが開館
アリババスポーツセンターが開館したのは、杭州市の江干区。地下鉄1号線九堡駅または客運中心駅から徒歩10分の位置にある。また、地下駐車場も300台分用意されている。ナンバー読み取りによるアリペイ自動決済であるため、駐車チケットの発券や精算なども必要ない。
このスポーツセンターは8階建で、8階は屋上になっていて屋外のサッカーコートになっている。バスケット、テニス、バドミントン、卓球、水泳、ヨガ、テコンドーなどの競技スペースが用意され、さらにジムや中国ダンス、ラテンダンス、ヒップホップなどのスペースも用意されている。
▲杭州市に開館したアリババスポーツセンター。アリババの企業施設ではなく、誰でも利用できる。
▲夜間にはイルミネーションにより飾られる。近未来的な施設だ。
日本発のARスポーツHADOの専用コートも
その中でも、話題になっているのが1階のHADO(ハドー)スペースだ。HADOは日本のスタートアップmeleapが開発したテックスポーツで、ARとモーションセンシングテクノロジーが使われている。ヘッドマウントディスプレイとモーションセンサーを装着し、CG映像を重ね合わせることで、ドラゴンボールのかめはめ波のような波動弾を打つことができるというもの。競技方法は数種類あるが、一般的なのは3人チームの対戦だ。すでに世界大会が開催されるほどの盛り上がりを見せている。
アリババスポーツセンターでは、この新しいテックスポーツをいち早く取り入れた。
▲HADOの競技の様子。テックとスポーツ、ゲームを融合した競技として、ワールドカップも開催されている。
▲HADOワールドカップのプロモーションビデオ。映像はもちろん合成だが、ARグラスを通して見ているプレイヤーには、映像通りの映像が見えている。
韓国発のテック×スポーツ施設レジェンドスポーツヒーローズも
2階は、レジェンドスポーツヒーローズ。デジタル技術を駆使して、野球、サッカー、オリンピック競技まで室内で楽しめるというもの。こちらはゲームセンターとスポーツの融合だ。日本でもモールなどに店舗があるが、韓国では大人気で、それがアリババスポーツセンターにも取り入れられた。2000平米の大型施設になっている。
▲屋内体験型スポーツテーマパーク「レジェンドスポーツヒーローズ」のプロモーションビデオ。日本のラウンドワンがアナログ的な娯楽施設だとすると、こちらはデジタル的な娯楽施設だ。屋外スポーツがデジタルの力で、屋内で楽しむことができる。
入館は顔認証、支払いはアリペイ
3階以上は、テニス、サッカー、卓球などのスペースになっていて、1時間20元(約300円)前後で利用することができる。
利用するには専用アプリから予約をすることが必要。予約をすると、顔認証による各エリアに入ることができる。予約をしていなければ、顔認証ではじかれて入ることができない。決済は予約時に自動的に行われる。
キッズスペースも用意されていて、本格的にスポーツを楽しみたい人から週末の娯楽感覚でも楽しめる施設になっている。他都市展開については触れられていないが、同様の施設は他都市にも展開されると見られている。
▲アリババスポーツセンターのディレクトリー。伝統的なスポーツとテックスポーツの両方が楽しめる。