2016年のCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で展示された億航(イーハン)の一人乗り無人操縦ドローンEhang 184の友人飛行回数が1000回を超え、実用化の目処がついたと繍夢軍武が報じた。
自動操縦で飛行する一人乗りドローン
Ehang 184は、一人乗りのドローン(二人乗り仕様も可)。ヘリコプターのように操縦をすることもできるが、基本は自動操縦だ。タブレットで飛行経路を入力していけば、その通りに飛行してくれる。乗客は特に飛行訓練や操縦訓練を受ける必要がなく、タクシーに乗る感覚で、飛行を楽しむことができる。
億航によると、乗客を乗せての飛行試験がすでに1000回を超えたという。
▲億航が開発した一人乗り自動操縦ドローンEhang 184。すでに有人飛行を1000回以上繰り返している。
EHANG 184 AAV Manned Flight Tests
▲億航が公開した有人飛行のビデオ。非常に軽快に飛行しているように見える。
乗客を乗せて25分間の飛行が可能
Ehang 184はカーボン繊維と軽量アルミ合金で機体が作られ、バッテリーで動作する。4カ所に上下2枚のプロペラを8個のモーターで回転させて飛行する。自重は260kg、積載重量は100kg。最高速度時速128kmで、巡航速度は時速60km。乗客を乗せた状態で25分間の飛行が可能だ。最高設計飛行高度は海抜3000m以下となっている。
▲プロペラ部分を折りたたんだEhang184。自動車よりも狭いスペースに格納できる。
当面は貨物の無人輸送に用途
当初はドバイで、ビル間を移動するタクシーとして活用されるという話もあったが、今のところ、実現していない。
繍夢軍武は、人よりも当面は貨物輸送に使われるのではないとしている。宅配便などの配送センターから配送拠点までの輸送に使われることももちろんだが、より軍事的な使い方、例えば災害時の緊急物資輸送、軍行動時の携帯物資輸送、あるいは孤立した人員の救助などに使われる可能性が高いのではないかという。
▲Ehang 184コクピットに搭載するタブレット。指で飛行経路を描くことで、操縦の指示を出すことができる。
軍事技術を背景にした中国無人機開発
また、繍夢軍武は、このような無人小型乗用ドローンが中国で開発される背景には、軍事技術の転用があるからだという。実際、人民解放軍では、無人武装ヘリの開発を進めている。ミサイルを搭載した無人ヘリを使うことで、人命の損失を防ぐことができるだけでなく、脱出機構、防弾素材などの人命を守る機能が不要になり、低コストで製造ができるようになるからだという。
Ehang 184の具体的な使い道はまだ明らかになっていないが、安全性試験も終わり、すぐにでも実用サービスに供給することが可能な段階に達している。空中タクシーが中国に登場する日も近いかもしれない。
▲中国人民解放軍の無人武装ヘリ「直ー19C」。人命の損失が防げるだけでなく、人命を守るための装甲、安全装置が不要になるため、低コストで製造できるのだという。

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