12月13日、アリババのECサイト「Tmall」が運営する自動車の自動販売機が上海に登場した。わずか75秒で、ボルボXC60、288台がすべて売れるという好調ぶりだったと中国新聞網が伝えた。
アリババが始めた自動車の自動販売機
アリババのECサイト「Tmall」は、自動車の自動販売機を中国各地に出店する計画を発表している。現在予定をされているのは、香港、北京、上海、広州、天津など。12月13日、その第1位号店が上海に登場した。
常時、数十のメーカーの自動車を扱う。現在、購入可能のは、フォルクスワーゲン、アウディ、BMW、メルセデスベンツ、ランドローバー、ビュイック、ボルボ、プジョー、フォード、ホンダ、トヨタ、マツダなど。
また、特定のメーカーの自動車のみを販売するキャンペーンも展開する。12月20日からは、ボルボのCX60のキャンペーンが行われた。
▲Tmallが想定しているのは、車も立体駐車場に入れてしまう店舗デザイン。こうなると自動販売機らしさが出てくる。3号店になる広州店は、この立体駐車場デザインが採用される予定。
▲キャンペーンで販売されたボルボのXC60。高級車であるにも関わらず、288台すべてが完売した。
ネットで試乗予約。顔認証で鍵を受け取れる
購入希望者は、まず個人間取引サイト「タオバオ」で、試乗の予約をする。試乗は、最高3日間まで可能。
試乗の予約をしたら、予約時間に店舗に向かう。大きなモニターの前に立つと、顔認識で、予約をした顧客であることが認識され、鍵が入ったロッカーの扉が開く。その鍵を持って、目的の自動車に乗り込み、試乗を楽しむ。
試乗中に、その車が気に入ったら、そのままスマホから購入手続きをすることができる。購入したくない場合は、そのまま店舗に返却をすればいい。
店舗は、管理者が常駐するものの、接客スタッフは存在せず、まさに自動販売機だ。このキャンペーンでは、開始後わずか75秒で試乗予約がいっぱいになり、42.99万元(約750万円)のボルボCX60が、用意された288台すべてが売り切れた。
▲ネットで試乗を事前予約しておけば、店舗では顔認証だけで自動車の鍵が受け取れる。
▲ロッカーから鍵を取り出し、裏手の駐車場に入って、指定されたナンバーの車に試乗する。
年内に数十店舗を開店予定
現在、このTmall自動車自動販売機は、2018年中に数十店舗の出店を計画している。1月には上海に2号店が開店する予定で、またほぼ同時期に広州市に3号店が開店予定だ。この3号店では、計画図にあるような立体駐車場が建設され、ますます「自動販売機」感が増すことになる。
▲上海1号店の様子。タッチパネルで顔認証をすると、左のロッカーが自動的に開き、自動車の鍵を取り出すことができる。あとは、駐車場にいって、自由に試乗することができる。
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