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世界最速でスマホが普及するインドは、スマホ中毒者も世界最速で急増中

インド情報通信監査局(TRAI)は、2017年第一四半期に、携帯電話利用者が11.8億人に達し、世界で第2位の携帯電話市場になったと発表した。スマートフォンの普及も世界最速で、すでに4.5億人の利用者がいるという。しかし、スマホ中毒者も急増し、社会問題になっていると36クリプトンが報じた。

 

急増するスマホユーザー、社会問題も急増

インドでも、スマホが急速に普及をしている。中国産のシャオミー、ファーウェイ、OPPO、vivoなどのスマホが大量に流入しているからだ。インドでは、スマホを現金一括で購入するのが主流であるため、高価な機種は敬遠される。中国のスマホメーカーは、高級機を中国国内で売り、格安機をインドを中心としたアジア圏で売るという戦略で利益をあげている。

インターネット環境が貧弱なインドにおいて、スマホはあらゆる方面で福音になっている。仕事は効率的になり、学生は勉強がはかどり、生活ではさまざまなサービスが利用できるようになった。

しかし、一方で、スマホ中毒者も急増し、社会問題になろうとしている。歩きスマホをしていた男性がバスに跳ねられるという映像も出回っている。


Man Distracted by Cellphone Knocked Down by Bus !!!Amazing!!!

▲インドでも歩きスマホによる事故が起こり始めている。世界中で共有された映像だが、男性の安否は不明。

 

約4割がスマホ中毒に

アンケート調査によると、スマホ利用者の40が、毎日2時間から6時間使うというスマホ中毒状態になっている。また、2/3の利用者は朝起きてから30分以内にスマホを使い、38%の利用者が夜、スマホでゲームで遊ぶ。

86%がSNSを使い、74%がスマホで音楽を聴き、61%がスマホで動画を楽しみ、59%がスマホでゲームを楽しんでいる。スマホを失くしたらどう感じるかという質問には、67%の利用者が「何もできなくなる」と回答している。

現在のスマホユーザーは4.5億人だが、5年後には8.9億人に、毎月の通信量は現在1GBだが、5年後には11GBになると予測されている。

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▲電車の中、カフェ、公園。どこでも座れるところがあればすぐにスマホを見てしまうおなじみの光景がインドでも当たり前になりつつある。

 

世界最速の普及スピードのインド。問題も最速で噴出することに

インドに限らず、どの国でもスマホ中毒、歩きスマホの問題は、スマホの普及があまりにも早すぎたために、人間の方が追いつけないために起きている現象だ。インドは、人類最速のスピードでスマホが普及をし、もはや世界第2位の市場となり、今後も最速で伸びていくことになる。

モバイル革命により、インド社会は急速に進化をしていくことになるが、同時に負の面も他の国より顕著に現れることになる。

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