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明日、vol. 030が発行になります。
マッキンゼー&カンパニー中国が面白いレポートを公開しています。「快進中国:新型コロナはどのようにして5大経済趨勢を加速させたか」というものです。
5つの大きな経済変化とは次の5つです。
1)デジタル化
2)海外依存からの脱却
3)企業競争の激化
4)消費者の成熟
5)テック企業の社会的役割の増大
このレポートが面白いのは、「コロナ禍により起きた経済の変化」を論じているのではなく、「元々起きていた変化のうち、コロナ禍によりさらに加速した変化」を論じている点です。
もちろん、コロナ禍により中国経済は大きな打撃を受けています。2020年第1四半期のGDP成長率は-6.8%と記録的な落ち込みとなりました。1992年に四半期ごとのGDP成長率を公表するようになって初めてのマイナス成長です。
しかし、多くの都市が封鎖状態であったことを考えると、傷は浅くすんだとも言えます。
このメルマガでもお伝えしているように、店舗小売が全滅する中、EC、新小売、ライブEC、外売といった「宅経済」が大きく伸びて、減少分をある程度補えたからです。注意していただきたいのは、EC、新小売、ライブEC、外売を実現するテクノロジー=スマートフォン、スマホ決済、ミニプログラム、即時配送といったものは、コロナ禍で急遽開発されたものではなく、以前から存在していたものです。新しく作るのではなく、以前からあったもので、コロナ禍という環境下に適合するものの需要が伸びたのです。
それが、2020年第2四半期のGDP成長率は+3.2%という素早い回復に結びついています。さらに、第3四半期では回復がさらに加速をすることになるでしょう。
「備えあれば憂いなし」とは殷の宰相の言葉「これ、ことをこととする。すなわち、それ備えあり。備えあれば憂いなし」から生まれた古事成語ですが、常日頃から「ことをこととする」=やるべきことはやっておくをしているかどうかで、コロナ禍のような大きな災難を乗り切れるかどうかが決まるのは当然と言えば当然です。
レポートが指摘するこの5つの「加速」を詳しく知ることで、中国のテック経済の強さが理解できるのではないかと思います。また、日本で、これから経済回復が始まるときのヒントにもなるのではないかと思います。
一応、先に答えをいっておくと、根底にあるのは「なんでもやってみる」です。なんでもやりますから、99%のものは失敗をして消えていきます。しかし、1%が生き残り進化を始める。すると、また別の「なんでもやってみる」が登場して、99%が消えていく。これを繰り返しています。まさに、生物進化そのものなのです。
今回は、コロナ禍により、加速する5つの変化についてご紹介します。
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vol.027:中国に残された個人消費フロンティア「下沈市場」とは何か?
vol.028:MaaSにいちばん近い企業。滴滴出行の現在
vol.029:店舗、ECに続く第3の販売チャンネル「ライブEC」
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