中国のテクノロジーを海外に紹介するマシュー・ブレナン氏のツイートが話題を呼んでいる。それは、夜スマホプロジェクターを地面に投影し、歩きながら動画を楽しんでいる人たちを撮影したものだ。ネット民からは意外に楽しいよという声が上がっていると3DMGameが報じた。
自殺をするもうひとつの方法、歩きプロジェクター
マシュー・ブレナンは、深圳のチャイナチャンネルの創業者で、中国のテクノロジーを英語圏に紹介し、特にSNS「WeChat」に詳しく、中国国内からも「WeChat大師」として知られる。
そのブレナン氏が、ツイッターで紹介したのが、夜歩く中国人が、プロジェクター内蔵のスマホを使い、ドラマやテレビ番組を地面に映しながらが歩く「歩きプロジェクター」の姿だった。ブレナン氏は、「我々は、自殺をするもうひとつの方法を発見した」と皮肉を込めてツイートしている。
▲歩きスマホをする人。目の前に映像があるので、意外に人とぶつからない。
米国で問題になる歩きスマホの危険性
実際、米国では歩きスマホが大きな問題になっている。統計ポータルStatistaから得られる統計によると、米国の歩行者の死亡者数は6227人と1990年から最高レベルになろうとしている。
もちろん、ここには事故や暴力事件などによる死亡者数も含まれているため、どのぐらいの割合が歩きスマホによるものもかはわからないが、歩きスマホが原因で交通事故に巻き込まれる例は多く報道されている。
ハワイのホノルル市では、歩きスマホを禁止し、罰金も設けている。中国では、歩道に歩きスマホ専用通行帯を設けるなどの対策をしている。
▲統計ポータルstatistaによる米国の歩行者の死亡者数。すべてが歩きスマホによるものではないが、2010年代に入ってから急増をしている。
ネット民は「けっこう安全だよ」
ブレナン氏のツイートがウェブメディアで伝えられると、多くのコメントがついている。サムスンのスマホは以前からプロジェクターを搭載しており、この歩きプロジェクターは最近のことではなく、ずいぶん前からよく見かけることになっていると言う。ただし、バッテリーが1時間も持たないという指摘もある。
また、意外にも「そんなに危険ではない」という意見もある。自分の歩く先に映像を投影していくので、人とぶつかりそうになればかなり早い段階でわかるからだという。また、人の集まる場所で、広告映像を流す商売も始まっていると言う。珍しい姿なので、けっこうな人数が見て、広告効果があるのだと言う。
Chinese smartphones with built-in projectors. We've found another way to kill ourselves pic.twitter.com/3iqwRYwJBd
— Matthew Brennan (@mbrennanchina) April 15, 2019
▲マシュー・ブレナン氏のツイート。歩きプロジェクターを「自殺をするもうひとつの方法」として批判的に紹介した。
意外にいいかもしれないスマホプロジェクター
夜、バス停でバスを待っている間に、地面に映像を投影して楽しんでいる人もいる。一時、話題になって、最近はあまり注目されなかったスマホ内蔵プロジェクターだが、中国ではユニークな使われ方が生まれている。
ワイヤレスイヤホンさえしておけば、そんなに周りにも迷惑にならない。意外に賢い使い方もしれない。