搭乗口がどこだかわかりづらい大規模空港。成都空港に、前に立つだけで顔認証をして、その人の行くべき搭乗口までを案内してくれるスマートガイドシステムが登場したと成都全捜索新聞網が報じた。
乗り遅れによる遅延は3%から5%
空港は大人でも迷子になりやすい施設だ。広いだけでなく、構造が複雑で階段やエスカレーターを使わないと目的の場所にたどり着けないこともある。さらに、複数のターミナルがあり、そもそもターミナルを間違えていたということもある。多くの空港ターミナルが左右対称の構造をしているため、逆方向に進んでいたということもある。空港は自分が考えているよりも大きく、搭乗口にたどり着くまでに意外に時間がかかってしまったということもある。
さらに、チケットにはさまざまな見慣れない記号が並んでいる。搭乗口、便名、座席番号、その他、航空会社が使う数字と記号の羅列がいくつも並んでいる。便名の数字を搭乗口の番号だと思い込んで、誤った搭乗口に行ってしまう、最悪の場合は誤ったターミナルに向かってしまうということもある。
飛行機の定時運航率(出発時刻後15分以内に出発)は、昨年世界最高となったJALで85.27%、同じく空港で世界最高となった羽田空港で86.75%。遅延の多くは天候による理由だが、それでも乗り遅れる乗客を待つことが原因の遅延が、遅延全体の3%から5%程度はあるという。
▲現在、第1ターミナル、第2ターミナルに合計4台が設置されているが、状況を見て、台数を増やしていく予定だという。
顔認証で前に立つだけでガイドが表示される
中国四川省成都市の成都空港に、顔認証を利用したスマート案内システムが登場した。パネルの前に立つだけで、自動的に顔認証をし、現在地から搭乗口までの経路、登場便などの情報を自動的に表示してくれる。
中国では国内線であっても、搭乗時に身分証の提示が必要で、この身分証の顔写真データにより、購入した航空便情報と紐づけて情報を表示してくれる。事前に顔写真を登録しておいたり、アカウントを作成しておく必要はない。さらに、「トイレ」「喫煙室」「授乳室」「救急医療室」「貴賓室」などまでの経路も調べることができる。
現在、第1ターミナル、第2ターミナルに合計4台のシステムが導入されている。成都空港は、このシステムを増やしていくだけでなく、顔認証を応用した技術を利用し、空港全体のサービスをIT化していきたいとしている。
▲現在地から搭乗口までのルートが表示され、距離と歩行時間も表示される。右のメニューからトイレや喫煙室などをタッチすると、そちらのルートが表示される。
▲ガイドを利用するには前に立つだけでいい。身分証の顔写真データを使って、顔認証で個別のガイドが行われる。事前に顔を登録する必要はない。