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夜空が広告スペース。進化するドローンダンシング広告

ファーウェイが新機種nova 4のプロモーションで、湖南省長沙市を流れる湘江の上空で、200台以上ものLEDつきドローンを使って、ドローンダンシング広告を行った。全体が回転するなど、ドローンの自律飛行技術も進み、大きな話題になったとIT之家が報じた。

 

スマホの広告で夜空にドローンダンシング

ドローンダンシング広告とは、LEDつきのドローンを自律編隊飛行させて、夜空に図形や文字を描き出すもの。このドローンダンシングでは、nova 4の本体と特徴的なトリプルカメラ部分の図形を描き出し、全体が回転をするという進化を見せた。nova4は、前面のセルフィーカメラがパンチホールカメラと呼ばれる小さな穴になり、全画面フルベゼルレスを実現したもの。

一方、背面のフロントカメラは、標準、広角、深度測定用と3つのカメラが装備されたトリプルカメラになっている。

この2つの特徴的な図形が湘江の上の夜空に描き出された。

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▲湘江の夜空に描き出されたnova 4の文字。

 

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▲ドローンで、nova4の特徴的なデザインを描き出した。nova4はノッチがなく、前面にパンチホールカメラがあるフルベゼルレススマートフォン。そのデザインをうまくアピールしている。

 

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▲背面はトリプルカメラ。この特徴的なデザインも夜空に描き出された。

 

数百万人が見る夜空の広告

使われたドローンは200台以上、長沙市の人口は740万人なので、数百万人がこのドローンダンシングを見たことになる。

ドローンを飛ばすという演出であるため、湖や川の上空でなければできないが、中国には、大きな湖を抱えた都市が多い。今後、新たな広告手法として定着する可能性がある。


华为橘子洲头无人机灯光秀,刷屏长沙朋友圈

▲ファーウェイの公式ビデオ。タイムラプス処理がしてあるので、実際はここまで高速回転するわけではない。

 


Nova 4 drone light show (HD) Trailer , light up the brightest star in the night sky🌟⭐✨🔥

▲ファーウェイのドローンダンシングを実際に撮影した映像。動きはゆっくりだが、その方が市民から注目されやすい。全体がゆっくりと回転している。風などの影響で乱れるドローンもあり、制御の難しさがうかがわれる。

 


EHang Egret’s 1374 drones dancing over the City Wall of Xi’an, achieving the Guinness World Records

▲ドローンメーカー「億航」(EHANG)が西安市で行なったドローンダンシング。ドローンの動きとLEDライトの点滅をうまく組み合わせて、夜空に幻想的な図形を描き出している。